英国のプロセッサ設計会社ARMとオランダPhilips Electronicsの関連会社であるHandshake Solutionsは、クロックレスのARMプロセッサコアを発表した。
来年第1四半期に発売予定のこの新プロセッサ・デザインは、スマートカードや家電製品、自動車向けアプリケーションなどで使われる見込みだ。
クロックレスプロセッサは、非同期プロセッサとも呼ばれる。こうしたプロセッサでは、一定の時刻を刻む中央のタイマー装置が存在しない。つまり、ほとんど放出物を発することなく、通常のプロセッサデザインより少ない電力で動作できるということだ。プロセッサ非動作時にはパワー消費がゼロに近い状態にも関わらず、要求があればすぐにでも反応できるのである。
「Handshakeの技術を業界をリードするARMアーキテクチャに適用することで、新しいタイプの超低消費電力プロセッサが誕生し、新種のアプリケーションの登場を可能にする」と、Handshake Solutionsの最高経営責任者(CEO)Wouter Van Roostは声明の中で述べている。
Handshake Solutionsの技術はすでに、同期/非同期で動作する80C51マイクロコントローラの何百万ものチップ内で利用されていると、同社では述べている。IntelやIBM、Motorolaなど、他の多くのプロセッサメーカーでは非同期コンピュータ開発に投資を行っているが、ARMとHandshakeの共同開発製品は、商用目的で販売される初めての非同期型汎用プロセッサになると思われる。
Handshake SolutionsとARMでは、新型プロセッサは既存のアーキテクチャと互換性があり、両モードでの動作が可能だと説明している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。
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