最新の調査によると、Appleの「iTunes」はホリデーシーズンの堅調な売り上げのおかげで、2007年第1四半期の音楽販売総売上でAmazonを抜いて米国で第3位となったという。
NPD Groupが米国時間6月22日に発表した調査によるとAppleは、クリスマス商戦における「iPod」の売り上げ増加により新規ユーザーがiTunesに流入したのを弾みに、音楽市場全体の9.8%のシェアを掴んだ。
NPDが発表した数字によると、Amazonはシェア6.7%で4位。Wal-Martが2007年第1四半期のトップで15.8%、2位のBest Buyは13.8%を獲得した。
音楽産業が不振に陥る中で、Appleは大きな市場シェアを獲得した。NPDのシニアアナリストであるRuss Crupnick氏によると、2007年前半の音楽販売は業界全体で20%の落ち込みになるという。
Crupnick氏は「このことも、物理的な音楽からデジタル音楽への抜本的な移行を示す兆候である。もしAppleがより優れたシステムを提供しなかったら、デジタル音楽の新規ユーザーがこれほど増えることはなかっただろう」と述べ、Appleがデジタル音楽への移行推進に果たす役割を認めた。
Crupnick氏によると、Appleはさらに、通年で音楽販売を増加させることが可能であることを示す必要があるという。同氏は、iPodユーザーの平均購入曲数は20曲をやや上回る程度で、あまり伸びていないと記している。AppleはWal-MartやAmazonとの競争にも直面するだろう。
Wal-Martはすでにダウンロードストアを開設しており、Amazonも2007年中にダウンロードストアを開設すると見られている。
Crupnick氏は「Amazonは音楽ユーザーから大きな信頼を得ている。今後を判断するにはまだ早いが、Amazonはユーザーとの関係を築いている。ユーザーとの関係が既に出来上がっていることは非常に重要だと、私は考えている」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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