UPDATE YahooのTerry Semel氏が米国時間6月18日、6年間務めた最高経営責任者(CEO)の職を辞任した。Semel氏の後任には共同創業者のJerry Yang氏が就任し、エグゼクティブバイスプレジデントのSue Decker氏が社長職に就任するという。以下は、役員のEd Kozel氏が取締役会を代表してSemel氏に送付した書簡である。
差出人:Ed Kozel
受取人:Terry Semel
送付日:2007年6月18日
親愛なるTerryへ
あなたはこれまで6年間、Yahooを今日のようなインターネットのリーダーにするべく、信じがたいほど重要な役割を担ってきました。あなたはいつでも、Yahooや、Yahooに関わる人たち、Yahooの株主にとって最善だと思われることを遂行してきました。今こそ、新しいチームを結成し、Yahooを次の成長段階へと前進させるときだというあなたの考えを、私たちは理解しています。後継者育成に関する話し合いの中で、私たちは、Yahooがこの先数年にわたる転換期を切り抜けるために、リーダーシップのあるチームが必要だという議論を交わし、あなたは、長期間ではなく短期間のうちにCEOの職務を退きたいという希望を示唆しました。結果として私たちは全員、今が変化のときだという意見に賛成しています。類い稀な才能を持った2人の役員、JerryとSueがいたことは、私たちにとって信じがたいほどの幸運です。2人はまさに、このところ私たちが積み上げてきた進歩を足場にするうえで、Yahooが必要とする人材です。私たちはまた、新しいマネジメントチームの貴重な人材として、取締役会と密な協調関係を保ちつつ、非常勤の会長として、またアドバイザーとしても貢献したいというあなたの意思を高く評価しています。
あなたの在任中、Yahooは多くのことを成し遂げました。2001年の就任以来あなたは、戦略の優先順位を整理してYahooの再編に尽力し、成長への明確なプランを実行しました。また、世界レベルの製品と資産を構築したり、買収したりしてきました。そのリーダーシップのもと、ユーザーや広告主、株主に対し、わたしたちは大きな価値を提供してきました。売り上げは2001年から9倍近くに増え2006年には64億ドルとなり、2001年には赤字だった営業利益が2006年には10億ドル近くまで増加しています。株式価値は300億ドルを超えました。業界の最先端を行くユーザーも2001年の1億7000万人から2007年には5億人に達し、頼りがいのある有能な従業員も3500人から1万2000人へと大きく増えています。
この1年間は明らかにYahooにとって困難な時期でした。しかし、さらなる成功と業績の改善に向けた堅牢な基盤を構築し、前進することができました。検索広告プラットフォームPanamaの導入、主要メディアやインターネット企業との戦略的提携、企業価値を高める多くの投資や企業買収、公共メディアやビデオやモバイルといった急成長分野におけるYahooの地位向上などが、取り組みの例として挙げられます。次の成長段階でも、私たちはこれらの業績を活用したいと考えています。
わたしたちはここに、今後のYahoo経営にあたり、先見の明ある共同設立者Jerry Yang氏以上の適任者はこの世にいないと信じています。JerryはYahoo設立に携わり、12年にわたって経営に参加してきました。戦略、技術、製品、市場において驚くべきリーダーシップを発揮し、世界中の主要ビジネスパートナーと意義深い協調関係を構築してきました。Yahoo独自の文化を守り育ててきた人で、業界トップレベルの人材をYahooにもたらすという面でも貢献しています。新社長として、JerryはSue Decker氏というこの上ないパートナーを得ました。Sueは社内の重要な業務でリーダーを長年務めてきました。今後、より大きな経営責任を負うにあたり、彼女は優秀なチームの構築、重要な提携の締結、最重要課題となる経営判断の遂行などで、その才能を発揮してきました。
JerryやSueが、あなたや他の役員とともに課題に取り組むことが、実践力とリーダーシップを強化し、わたしたちの戦略的理念の実現につながります。わたしたちは、この大きな機会を活かして前進するにふさわしいチームを結成したと確信しています。
Ed Kozel
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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