「Twitter」擁護論

文:Caroline McCarthy(CNET News.com)
翻訳校正:株式会社アークコミュニケーションズ、大久保崇子
2007年06月14日 16時00分

 編集部注:CNET News.comは、「Twitter」について肯定と否定の両論を追いかけている。シニアライターElinor Millsは、Twitterをまったくの時間の無駄だと考えている。Millsの意見に関心のあるかたはこちらをどうぞ。

 「アイスクリーム売り場で『Stephen Colbert's Americone Dream』を見つけました。食べたい気持ちは山々ですが、喉痛には少々きついかなとあきらめました」

 5月24日午後11時27分、深夜営業のコンビニに立ち寄った私は、冷凍食品が並んだ陳列棚を恨めしげに眺めていた。アイスクリームメーカーBen & Jerry'sから最近発売されたStephen Colbert's Americone Dream。私が個人的に政治的英雄と仰ぐStephen Colbert氏の名にちなんで名付けられた新商品をこの日初めて目にした私は、そもそも大のアイスクリーム好きである。しかし、季節の変わり目に訪れるアレルギー症状で喉痛に見舞われていた私にとって、アイスクリームコーンの塊がざくざくと混じった濃厚なデザートが喉によいとは到底思えなかった。

 がっかりした私は、悔しい気持ちを誰かに伝えたくなり、携帯電話を取り出して、冒頭のメッセージを「Twitter」(半角140文字以下の任意のメッセージを投稿できる話題の「マイクロブログ」サービス)に投稿したのだった。結局その日は、Americone Dreamではなく、乳製品不使用のレモンシャーベットを買うことになったのである。

 根拠や理由にとらわれずにメッセージを公開できる気軽さ、それがTwitterのよいところだ。こうした行き当たりばったりの無作為性は、黙認されているどころか、むしろ望ましきものとして奨励されてさえいる。無論、私がTwitterフレンドリストに登録している人たちの中には、「チーズスナックとオレンジソーダはどこにあるでしょう」といった内容の「トゥイート」(Twitterのコンテンツ)がばかげていると批判する人もいるであろうが、そういう人たちはTwitterの本質を理解していないのだと私は考える。ちなみにこのオレンジソーダのトゥイートは、私が面白いと思って先日投稿したものである(Twitterに関するヒントその1:フレンドリストのメンバーによってトゥイートが投稿されたことを通知するSMSアラートは、わずらわしいのでオフにしておくこと。フレンドリストのメンバーの最新情報は、携帯電話を使ってモバイルサイトでチェックしよう。ただし、場所や時間などの詳細情報がTwitterで投稿される可能性のあるイベントやカンファレンスでは別だ。さもないと、後できっと後悔することになる)。

 Twitterの魅力は、大掛かりなブログと違って、内容が哲学的であったり、示唆に富むものであったり、文法が完璧なものであったりする必要がないということである。そうした余計な労力を一切排除したTwitterは、私のような、ソーシャルメディアの流行についていきたいが、「WordPress」でブログを作成する時間はないというユーザーに適している。また、「Facebook」や「MySpace」をはじめとしたSMSのプロフィールと異なり、Twitterはフリーフォームである。つまり、「10kmジョギングしてきたのでピザが食べたくて仕方ない」というメッセージをTwitterで公開するために、テキストフィールドへの入力操作によって関心ごとのリストに「ジョギング」を追加する必要はない(Twitterに関するヒントその2:自分が投稿する「トゥイート」からは実に多くを学ぶことができる。私の場合は、自分の投稿内容が食べ物に関するものが多いことを学んだ)。

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