サンフランシスコ発--Facebookがついにサードパーティーのソフトウェア開発者らによるサービス展開を許可することにした。ライバルであるMySpaceが、主に外部サービスを許可することによりソーシャルネットワーキングにおいて驚異的な飛躍を遂げ、主導的な地位を築いたのは3年前のことである。
ソーシャルネットワーキングサイト第2位のFacebookは米国時間5月24日、ソフトウェア開発者らがFacebookユーザー向けに「ウィジェット」を作成することを許可すると発表した。MySpace幹部らは何を今さらと感じるかもしれないが、Facebook創設者兼最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は当地で24日に開催されたメディアイベントにおいて、同社は他企業が同サイトで小売サービスや広告を展開することも許可すると発表した。
Zuckerberg氏は、ジャーナリストや社外の開発者からなる聴衆に対し、「広告を掲載したり、広告でなくても何かを販売することが可能になる」と述べた。「その売り上げはすべてその本人のものだ」(Zuckerberg氏)
この点はMySpaceの考え方とは全く異なる。MySpaceの規則では、MySpace以外が同サイト上に広告を掲載することは許可されていない。
Facebookの新しい計画の中心となるのは、誰にでもソーシャルコンピューティング向けアプリケーションを構築できるプラットフォーム「Facebook/f8」の開始である。同社は、同サイトには月間2300万人のユーザーが存在することと、利益を目的とした事業を展開する機会となることから、f8インフラストラクチャ上に新しいネットワーキングサービスをたくさん構築しようと考える開発者らが現れることを期待している。
JupiterResearchのアナリストであるEmily Riley氏は、「Facebookは技術的に追いつこうと必死だ」と述べた。「同社は早い段階で常連ユーザーを獲得した点では幸運だったが、MySpaceにあるようなメディア性を持たない。MySpaceはコミュニケーションと新しいメディアの完璧な融合である」(Riley氏)
Facebookは、ユーザーがサイトにもっと参加し、もっと長い時間を費やしてくれるようなさまざまなサービスを提供するという点においてMySpaceに遅れをとっている。ユーザーがサイトにログオンする時間が長いほど、そのサイトの広告主には有利である。
MySpaceが創設されたのは、Facebookよりも3カ月だけ早い2003年11月だが、その利用者数はFacebookの3倍近くにのぼる。
comScoreによると、News Corp.が2005年に5億ドルで買収したMySpaceの2007年4月の月間訪問者数は6600万人で、Facebookは2300万人であるという。
Facebookは、24日夜からユーザーは自分のプロフィールに写真スライドショー(Slide)、音楽リコメンデーションサービス(iLike)、音楽プレーヤー(Uber)をはじめとする65の新サービスを利用することができると発表した。新しいビデオアプリケーションにより、FacebookユーザーはFacebook内の友人にビデオメッセージを送信することができるようになる。
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