みなさんの会社では、計画値に対しての乖離分析はできていますか? 売上達成率が○○%、営業利益率が○○%……この程度で終わっている場合には若干浅はかな管理とも言えます。計画に対しての乖離分析、ならびにその対処方法を議論することが最も会社運営では重要なタスクであるといえます。
第二回のコラムで事業計画の必要性を記載しましたが、そもそも事業計画を策定する場合には、売上や受注などをどんぶり勘定でまとめてはなりません。会社毎にその受注や売上を構成する重要指標があるはずです。
例えば、インターネットで会員制のEC物販をしている会社が以下の式で計画を策定したとします。
(売上高)=((総会員数)-(退会者数)-(休眠会員数))×購買率×平均単価
達成率というのは上式の左辺を主に表現しますが、その乖離分析は、上式の右辺のそれぞれのパラメータが計画に対してどうであったか? それはなぜなのか? 今後どう対処していくのか? ……これを関係者は徹底的に議論していかないといけません。
そして、いくつかあるパラメータの中で、その会社にとって最も重要な(絶対的に死守するパラメータ)は何であるのかを見極めて、そのパラメータを成長させるために必要な投資をしていくことが重要だといえます。まさにこれが『経営の選択と集中』を1つ実現していることになるのではないでしょうか。
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