SAPは米国時間5月14日、エンタープライズコミュニケーションソフトウェアを開発するWicom Communications(本社:フィンランド)と、ID管理アプリケーションメーカーMaXware(本社:ノルウェー)の買収を発表した。
同社はWicom Communicationsの買収により、顧客関係管理(CRM)ソフトウェアを、MaXwareの買収により「NetWeaver」のID管理機能を強化する意向だ。
SAPはここのところ、何十億ドル規模の大型買収を実施するのではなく、小規模の企業を買収することで製品ポートフォリオの拡大を図っている。今回の2件の買収も、この戦略の一環として行われる。
Wicomの買収は先週完了している。MaXwareの買収は5月末までに完了する見通し。これらの買収の条件は明らかにされていない。
Wicomは、オフィス内の電話、携帯電話、テキストメッセージング、インターネット、電子メールなどの複数のチャネルから、企業にアクセスするためのソフトウェアを開発している。Wicomのソフトウェアは、SAPのコンタクトセンターアプリケーション「SAP Interaction Center」と統合される。
SAPはさらに、MaXwareの買収を通じて、NetWeaverプラットフォームのID管理機能を強化する計画だ。
SAP NetWeaver Technology部門を率いるKlaus Kreplin氏は声明で、「ID管理にかかわるコストを削減しながら、セキュリティやアクセスコントロールを改善しなければならない立場の最高技術責任者(CIO)たちにとって、セキュリティが最大の課題になっている」と述べる。
こうした状況を受け、SAPはMaXwareの技術を利用し、さまざまなIT環境に対応した統合ID管理製品も開発する意向だ。
MaXwareは、製造、ビジネスサービス、防衛、エネルギー、医療、金融サービス、政府などの業界に約300の顧客をもつ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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