ソフトバンクは5月8日、2007年3月期の連結決算を発表した。2006年5月より携帯電話事業のソフトバンクモバイル(旧ボーダフォン)が傘下に入ったことで売上高、利益ともに大きく伸びた。ただし携帯電話事業を除いた既存事業だけを見ると売上高はほぼ横ばいで、ソフトバンクモバイルに大きく依存した構造となっている。
ソフトバンクの2007年3月期の業績は、売上高が前年同期比129.5%増の2兆5442億円、営業利益が同335.1%増の2710億円、経常利益が同458.1%増の1534億円となった。このうち、ソフトバンクモバイルは売上高の56.2%、営業利益の57.5%と半分以上を占めている。携帯電話事業を除いた売上高は前期比0.4%増の1兆1134億円、営業利益は同185.4%増の1153億円となった。
ソフトバンクモバイルの業績は順調だ。2006年4月からの1年間で契約数は85万件増えた。これはボーダフォン時代の約4倍という。直近の2007年4月には1カ月の純増契約数が約16万件となった。「もうからないプリペイドの契約者を除けば、20万件以上の純増数だった」とソフトバンク代表取締役社長の孫正義氏は自信を見せる。
端末の機種数やカラーバリエーションを増やしたほか、端末料金を毎月負担することで初期の購入費用を低減する割賦販売制度の導入や、月額基本使用料が980円のホワイトプランを開始したことで、ブランドイメージや料金イメージが向上したことが大きな要因とのことだ。ホワイトプランは5月3日に契約数が400万件を突破し、同社の契約数の4分の1を占めるまでになっている。また、割賦販売は新規、もしくは買い換え契約者の80%が選択しているといい、解約率の低減につながっているとした。
「これまでのモデルは、奨励金をつけて端末を安く販売し、通信料金を高価にしていた。しかし割賦販売でユーザーが端末料金を負担すれば、その分通信料金を安くしてユーザーに還元できる」(孫氏)
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