Appleでは、「iPhone」と「Apple TV」用機能拡張の無償化に向け、会計を明らかにすることで下地作りを進めている。
Appleの最高財務責任者(CFO)Peter Oppenheimer氏は米国時間4月25日、新機能を提供した場合、iPhoneとApple TVの販売から得られる売り上げの一部を段階的に認識する方法を取ると述べた。2007年に入り同社は、「MacBook Pro」が搭載する802.11nチップの有効化に1.99ドルを課金したことで反発を受けていた。今回明らかになった会計方法を採用することで、同様の事態の再発防止を同社は狙っている。
この会計方法は、Apple第2四半期決算報告の電話会議で明らかになった。同決算報告では、MacとiPodの販売が好調だったことから売上高と利益がともに増加したことが発表された。今四半期で同社はiPhoneを発表するが、現行製品構成を補完する3番目の製品ラインとなることを期待している。
Oppenheimer氏によると、Appleでは「新しいソフトウェア機能やまったく新しいアプリケーション」をiPhone用に順次発表することを計画しているという。しかし、iPhoneの評判を広めるには同製品初期ユーザーに依存することになる同社では、初期ユーザーを満足させ続けたいと考えている、とOppenheimer氏は述べる。
「MacBook」と「MacBook Pros」に搭載された802.11n無線チップのロックを解除するソフトウェアのダウンロードに1.99ドルを課金するとAppleが発表した1月、わずかな金額ではあるが、ユーザーらの不満足であった。会計専門家によると、AppleはMacBookとMacBook Pro販売時にすべての売上高を計上しており、802.11nチップの存在を告知していなかったことから、製品アップグレードの価格設定を求める会計規則に従うためには課金するしかなかったという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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