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KDDI、番号ポータビリティ効果で増収増益--「2008年はシェア30%を狙う」

永井美智子(編集部)2007年04月24日 18時25分
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 KDDIが4月24日に発表した2007年3月期の通期連結決算は、移動体通信事業のauが好調で4期連続の増収増益となった。これに伴い、期末配当金を1月予想の4500円から5000円に増配する。

2007年3月期(通期)の業績
金額(円) 前年同期比(%)
営業収益 3兆3352億5900万 9.0
営業利益 3447億 16.2
経常利益 3509億2300万 19.4
純利益 1867億4700万 ▲2.0

 auは2006年10月に導入された番号ポータビリティ制度(MNP)により加入者数が増えたことが貢献した。番号ポータビリティ制度による純増数は81万6000件で、ライバルのNTTドコモやソフトバンクモバイルを大きく上回った。2007年3月期の契約者純増数は275万件で、純増シェアは55.8%とトップに立っている。2007年3月時点の契約者数は2819万件、市場シェアは29.1%となった。

 「MNPの利用率は当初予想したほどではないが、MNPによって市場全体が活性化した。新規顧客が増えたうえ、解約者数も予想より少なかった。落ち込みが予想されたMNP以外の純増数も前年並みに収まった」(KDDI代表取締役社長兼会長 小野寺正氏)

 移動体通信事業の営業収益(売上高)は前期比6.7%増の2兆6774億円、営業利益は同8.8%増の3857億円となった。

 2008年3月期は契約者数3000万件、市場シェア30%を狙う。ただし市場全体の新規加入者数が少なくなることから、純増数は181万件となる見込みという。

 懸案の固定通信事業については、パワードコムとの合併により売上高が増加し、営業損失も縮小した。また、東京電力の光ファイバ(FTTH)事業を統合したことでFTTHの契約者数は2007年3月末時点で前年同月比42万5000件増の59万2000件に増えた。同事業の営業収益は前期比15.3%増の7144億円、営業利益は同123億円改善し490億円の赤字となっている。

 2008年3月期はFTTHを中心に拡販する。FTTHは中長期的に首都圏のサービス提供エリアでシェア30%を目指すという。

 KDDIは同日、2010年までの中期経営計画「チャレンジ2010」を発表した。2011年3月期に営業収益4兆円、営業利益6000億円を目指す。

 「au事業が好調であるがゆえに、社内が目標を見失うことに対して最大の危機感を持っている。チャレンジ2010の目標値はいままでの業績の伸び率では達成できず、新しい事業を展開する必要がある」(小野寺氏)

 具体的には三菱東京UFJ銀行と共同で設立するモバイル専業の新銀行や、ユーザーが利用している端末やネットワークの違いを意識することなく、さまざまなコンテンツをどこでも利用できるようにするサービスなどを成長ドライバとする考え。また、2010年までには固定通信事業を黒字化することも目標として掲げている。

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