ネット調査会社のマクロミルは4月23日、国内で利用されている非接触型ICを使用したカードタイプおよび携帯電話タイプにおける「電子マネーに関する調査」を実施、結果を発表した。
調査によると、すでに発行されている電子マネーについて、認知は「Suica(93%)」、「Edy(86%)」、「PASMO(85%)」のいずれも高かった。
電子マネーの利用については、約半数の人が「利用している」と回答。性・年代別でみると男性は30代(66%)、女性は20代(54%)の利用率が高い。利用頻度は「週1日程度(25%)」が最多、次いで「ほぼ毎日(21.8%)」、「週3、4日(21%)」と利用が日常化していることが伺える。
また、利用している電子マネーのタイプは「カードタイプのみ(78%)が圧倒的に多く、「携帯電話タイプ(おサイフケータイなど)のみ(9%)」や「カードと携帯電話の両方(13%)」は1割前後にとどまっている。
利用している電子マネーの種類について、カードタイプではSuica(79%)がEdy(36.5%)やPASMO(31.7%)を圧倒したが、携帯電話タイプはEdy(73%)がトップとなり、カードと携帯電話では利用の種類に差異が見られた。
電子マネー利用者に重視するポイントを聞いたところ「普段からよく利用する店舗で使える(55%)」が最も多く、次いで「使えるお店の数が多い(50%)」、「使い方や仕組みがわかりやすい(49%)」となった。
1カ月あたりの利用金額の平均は約5124円、男女別では男性が約5991円、女性が3989円で、その差は約2000円となっている。電子マネーを利用する理由としては「支払いがスムーズになるから(74%)」、「小銭が増えなくていいから(45%)」などが多く挙げられている。
一方、電子マネーを使用しない人に理由を聞いたところ、「必要性を感じないから(52%)」、「現金での支払いに不便を感じないから(34%)」、「セキュリティ面が心配だから(30%)」などが挙げられている。
さらに、4月下旬に新しく登場するセブン&アイ・ホールディングスの「nanaco」とイオンの「WAON」について、「知っている」と回答いたのはnanacoが35%、WAONが21%。そのうち「利用したい」と回答したのはnanacoが55%、WAONが43%だった。
利用意向者に理由を聞いたところ、nanacoについては「セブン−イレブンをよく使うから(71%)」が最も多く、WAONについては「ポイントが付いてお得だから(61%)」、「年会費が無料だから(59%)」などお得感が支持された。一方、非利用意向者に理由を聞いたところ、いずれも「店舗をあまり利用しないから」が多かった。
今後の電子マネーについては「複数の電子マネーを統一(57%)」や「セキュリティの強化(54%)」、「ポイント・割引など付加サービスの充実(50%)」、「利用できる店舗数の増加(50%)」などについて期待する声が多い。導入を増やして欲しい場所の1位は「公共交通機関(58%)」、2位は「コンビニエンスストア(47%)」、3位は「書店(45%)」となっている。
調査は東京・神奈川・千葉・埼玉県在住の15〜59歳の男女を対象にインターネットリサーチしたもの。調査期間は2007年4月9日〜4月10日。有効回答数は1030人。
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