国土交通省は4月18日、同省が所管する事業分野において、過去に行政処分を受けたことのある事業者の情報をネットで一般に公開する「国土交通省ネガティブ情報等ポータルサイト(仮称)」を2007年10月をめどに開設すると発表した。
同省では、2006年10月に学識経験者と関係部局担当者で構成される「ネガティブ情報等公開検討連絡委員会」を発足。過去の処分履歴など、事業者にとって不利益な情報を行政が公開する際の取り扱い方法について、検討を行い、報告書をまとめた。
開設されるサイトでは、同省および、地方支分部局の所有する情報を集約し、一元的に管理。さらにデータは、事業者の名称から検索できる仕組みと、事業者ごとに集計した情報を一覧で表示する2通りの方法で提供される。
情報公開の対象事業者は、建設、不動産、マンション管理業者、一級建築士をはじめとする建築関係者、および鉄道、航空、旅客船会社などの公共交通機関、自動車メーカー、自動車整備工場など。行政処分のほか、社会的影響が大きいと判断される、行政指導や、道路運送車両法違反による刑事告発、同省直轄の公共工事の指名停止措置の情報も公開される。ただし、一般消費者からのクレームや従業員からの内部告発の情報は、当面公開の対象にはならない。
同サイトでの情報公開期間は最短で2年。ただし、監督処分簿の保存期間、欠格期間といった従来の取り扱いを踏まえ、建設業者、宅地建物取引業者は5年、自動車運送事業者は3年の情報公開期間が設定される。
行政によるネットでの情報公開システムは、医師免許の有無や、行政処分履歴が確認できる厚生労働省のシステムなど、現在、各行政機関で導入の動きが進んでいる。
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