英国の映像審査機関、国内ゲーム事情に関する報告書を発表 - (page 2)

文:Brendan Sinclair(GameSpot) 翻訳校正:編集部2007年04月18日 21時17分

 またゲームに対する保護者の懸念については、ゲームに詳しい保護者ほどゲームに対して寛容だという。

 BBFCは報告書の中で「多くのゲームを遊んでいる子どもは、態度が素っ気なく、社交性がなくなり、数時間に渡る理解し難い空想の世界との関わりの後、顔色が悪く、無気力の状態で部屋から出てくる、と不満を漏らす保護者もいる」と指摘した上で、次のように続けている。「自らゲームをプレーする保護者は、全くプレー経験のない保護者に比べ、ゲームに関する知識が驚くほど豊富であり、ゲームに関する悩みも少ない。ゲーム経験のない保護者たちのゲームに対する消極的な態度は、ゲームに対する困惑や混乱によって助長されている場合が多い。ゲームは未解明の分野であるにも関わらず、マスコミはほとんどゲームのマイナスイメージばかり報道しており、ゲームには『疑わしきは罰せず』の原則が適用されていない」

 同報告書では、ゲーム内の暴力の問題のほかに、ゲーマーがどのようにゲームを選んでいるかについても触れている。オンライン掲示板を頻繁に利用する人は、調査結果の一部に驚くかもしれない。

 BBFCは、「プラットフォーム製作会社としてのソニーやMicrosoftに対する大きなブランドロイヤリティは存在しないようだ」とした上で、次のように続けている。「(ゲーマーにとって)ゲーム機のブランドは、ゲームのブランドが素晴らしいと思う基準とは異なるようだ。ゲーム機も発売当初は素晴らしいが、特定のブランドだから素晴らしいというわけではない(中略)任天堂は、これまで全てのゲームの中で最も人気の高い作品のいくつかを作ってきたメーカーであるにも関わらず、ゲーマーの会話に登場する回数はPlayStationやXboxよりも少なかった。ただ、任天堂は他社とは別の戦略を追求しているとみなされる場合があり、実際、同社のゲーム機は他社のゲーム機とは一線を画している」

 またBBFCは同報告書の中で、ゲーム業界のレーティング機関としての同機構の役割を再確認している。

 BBFCは、「ビデオゲームにある程度の規制が必要であるという点については多くの人が同意している」とした上で、「規制が必要なのは、保護者たちが自らゲームをプレーし、自ら判断を下すようになることが期待できないからだ」と付け加えている。

 しかし、BBFCは保護者の責任を完全に免除しているわけではない。

 BBFCは報告書の中で、「実際、ビデオゲームの分類が映画やDVDほど積極的に行われていないとしたら、その理由の一端は保護者たちにあるといわざるを得ない」とし、さらに次のように続けている。「調査の中で保護者たちにインタビューを行った際、多くの人はこのシステムの必要性に同意しているようだった。しかし、実際、多くの保護者たちはその実施に向け何の努力もしていない」

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ

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