Waldman氏はまた、MicrosoftがMac版製品のマーケティングや販売を十分にサポートしていないことを嘆いた。同氏が示した例では、Microsoftの販売担当者たちがMacユーザーの顧客を相手に、Microsoft製のMac用ソフトウェアに対する関心を受け止めるのではなく、「Windows NT」へ乗り換えるよう吹き込んで、売り上げにつなげようとしていたという。
Waldman氏はさらに、マーケティングの取り組みが、MicrosoftのMac版製品の売り上げに--特にAppleの売り上げに落ち込みがみられる市場において--及ぼす影響についても指摘した。
「フランスでは、Mac本体の売り上げが20%減少しているにもかかわらず、Mac版Officeの売り上げは7%増加した。なぜこんなに売れたのか?それは、われわれが相応のマーケティングを行ったからだ!」(Waldman氏)
Waldman氏からのメールを受け、Gates氏はこう返信した。「君のメールに感謝する。メールから、Microsoftを成功へと導いた素晴らしい製品に対する情熱が伝わってきた。私は、当社がMac関連ビジネスをおろそかにしてきたことを認めよう」
そして、Microsoftは、Office 98として製品を出荷することになる。そして、その戦略は、Mac版とWindows版のOfficeを交互にリリースするというものとなった。Windows版Officeの一部をMac用に移植するのではなく、各プラットフォーム専用に開発をするという決定が下されていた。
MicrosoftのMacBUは2007年3月6日、Microsoftが22年以上にわたりネイティブなMac用ソフトウェアの開発を続け、そうしてできた製品にはWindows版Officeとの互換性があるという内容の声明を出した。
「われわれは、進行中の製品開発に全力を注いでおり、初のユニバーサルバイナリ版Office--「Office 2008 for Mac」--を2007年後半に提供することに高揚を覚えている」と、Microsoftは述べた。「Appleは、Mac市場に対する当社の献身と貢献を認識し、当社の努力を支援している」
Microsoftは、「Macworld Conference & Expo San Francisco 2006」で、同社がMac向けOfficeを今後5年間開発する契約に合意したと発表した。
「われわれは、Macプラットフォーム上で動く第一級の生産性ソフトウェアを開発してきた長い歴史を誇りとし、今後もそれを続けていくつもりだ」と、Microsoftは述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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