3月11日に東京の赤坂プリンスホテルで開催された「TOKYO起業家サミット 大挑戦者祭2007」で、来日した百度のCEOである李彦宏(Robin Li)氏が講演を行った。
同講演ではまず、李氏は「7年前中国において既にGoogleがサービスを開始している中で、後発サイトとして立ち上がった。百度は最初の5年で如何にユーザーに最高の経験をさせ、トラフィックを多くするのかに重きを置いた。ユーザーが多くなりトラフィックが多くなれば、多くの広告主がついてきて、収入につながり、ユーザーにさらにリッチな経験をさせるべく投資した。現在、7年前と比べ、人材、トラフィック、売り上げ、収益率、時価総額が飛躍した成長を遂げた」と当時を回想し、百度が如何に成長したかを語った。
参加者に対しては「設立当初はコンシューマー向け検索サービスではなくバックエンドテクノロジーの提供者でした」と百度のビジネススタイルが違っていたことを紹介。「最初のビジネスにこだわらずに、市場を見ながらビジネススタイルを変えていくべき」というメッセージを送った。
日本市場については「日本の検索サービスの選択肢をユーザーに与えたい。経済大国であること、地理的に近いこと、漢字を利用するというのも理由だ。現在適切な人材を求め、パートナーとなる企業を探している」とコメントしている。
一方中国においては、中国メディアによる百度の日本進出について「百度日本は既に企業としてはスタートしており、同社のクローラ(baiduspider)問題はあるものの、既に検索サービスの準備については最終段階にきている。サービス開始は早ければ今月」という記事が流れている。またこれから日本で百度サービスが始まるだろうと言われている中「李氏は韓国での検索市場への進出にも興味を持ちはじめた」という記事が出ている。
また日本とは今のところ関係のない話ではあるが、百度は半年前より目が不自由な人向けの検索サービスを研究していることも明らかになった。中国には全世界の18%にあたる500万人もの盲人と、600万人以上の視力が非常に悪い人々がいるとし、同社の研究中の特殊なキーボードとソフトウェアで、盲人などにも検索サービスを与えようとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス