インターネット初期には、メールソフトというと「Outlook」や「Outlook Express」のほかにも、「Eudora」「Winbiff」「AL-Mail」などがあった。ユーザーもいろいろなソフトにわかれていたように思うが、いつからかプリインストールのOutlookとOutlook Expressのシェア率が高くなり、昔からのネットユーザーは「Becky! Internet Mail」(以下「Becky!」)へ集約されていったように思う。
私もいろいろ使ったあと最終的にBecky!に落ち着いて、ここ8年ほどをBecky!を使い続けていた。その間、特に不満もなく快適に使ってきた。そう、Becky!に非はないのだが、ここ数年正直なんとなく“飽きて”しまっていた。かといって、Becky!ほど動作が軽く、安心できるソフトも見つからず、惰性で使っていたようなところがある。
「Web 2.0」が叫ばれるようになって、一時期ウェブメールに切り替えようとGoogleの「Gmail」を使ってみたこともあるが、メールソフトを使うことに慣れすぎてしまったのか、やはりどうしても慣れることができずに断念。サブアドレスとしては十分便利で今でも使っているが、やはりメインのメールを移行する決心がつかなかったのだ。
私の場合、パソコンを何度乗り換えても、すぐ仕事が再開できるようにメールソフトだけはデータをまるごと移行していたため、メールボックスは肥大化するばかりだ。さすがに最近はバックアップにかかる時間やメールボックスを選択したときの重さも気になりはじめたので、増えすぎてしまったメールアカウントの整理とともに、今度こそメールソフトも変えようと決心した。
しかし、メールソフトの移行は、いったん移行してしまうとなかなかやり直しがしにくいのも経験上知っていた。一定期間使ったあと「やっぱりコレじゃない」と気が付いても、移行していた間のメールを移動するのが手間なのだ。移行が一度で終わるよう、乗り換え先のメールソフトを慎重に探しはじめた。
実際にパソコンショップ店頭でメールソフトを探してみると、パッケージ版で発売しているメールソフトが激減していて驚いた。特殊なモバイル向けやお遊びメーラー、Macintosh向けのものを除くと、店頭では「Shuriken」しか見かけないことも多い。それほどOutlookのシェア率が高いということだろうか……? 「私もOutlookに移行すべきだろうか……」とも悩んだが、昔何度もメールボックスが壊れて痛い目にあった経験があり、個人的にはやはりOutlookには戻れない。
そんなとき、IT業界の知り合い数人からジャストシステムのShurikenを使っていると聞いた。昔からあるソフトで名前は知っていたし、「軽くて使いやすい」と聞いていた。それに、ソフトのできに厳しい彼らが使っているなら失敗はないだろうとも思った。調べてみると「Shuriken 2007」の前身であるShuriken Pro4 /R.2 DL版は2006年の「ベクタープロレジ大賞」の「インターネット部門賞」も受賞していた。さんざん悩んで、「よし、Shurikenにしよう!」とやっと決心がついたのだった。
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