Cisco SystemsとAppleは米国時間2月21日、Appleがマルチメディア携帯電話機に利用した「iPhone」の名称をめぐる商標訴訟を解決したと発表した。
和解により、AppleとCiscoはともに自社製品においてiPhoneの商標を利用することが可能になる。また両社の発表によると、AppleとCiscoは、セキュリティや個人および企業向けの通信機器といった分野を対象に、双方の製品に相互運用性をもたせることも検討するという。
今回の発表は簡単な内容となっており、金銭的な条件や将来の具体的な共同作業については言及がされていない。両社の関係者からコメントを得ることはできなかった。
Appleが1月に待望の新製品iPhoneを発表するや否や、Ciscoは商標権を侵害されたとしてAppleを訴えた。Ciscoは訴状で、Appleが商標の利用をCiscoに数回拒絶されると、今度は窓口会社を使って商標の使用権を取得しようと試みたと主張している。
CiscoがInfogearの買収に伴ってiPhoneの商標を手に入れたのは2000年のことである。Infogearはカリフォルニア州レッドウッドシティに本社を置き、PCなしで容易にインターネットにアクセスできるコンシューマ向けデバイスを開発する新興企業だった。Infogearは1996年3月にiPhoneの商標を登録していた。
Ciscoによれば、同社のネットワーキング部門であるLinksysは、2006年初頭からVoIPフォンの製品シリーズでiPhoneの商標を使用しているという。またLinksysは12月に新製品を追加し、iPhoneファミリを拡大していた。
CiscoとAppleの両社は合意を目指して話し合いを続けてきており、2ラウンド目の話し合いの期限を2月21日としていた。
AppleのiPhoneは、最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏が1月の「Macworld Conference & Expo」で発表した携帯端末で、音楽再生や通話、テキストメッセージ、電子メール、ウェブ、写真の撮影およびアップロードなどの機能を搭載する。米国ではCingularの携帯電話網で6月から利用可能になる。4Gバイトモデルは499ドル、8Gバイトモデルは599ドルで発売される予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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