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グーグルのラジオ広告進出は「文化と文化の衝突」--dMarc創業者らの退職で浮上する懸念 - (page 3)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年02月20日 13時38分
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 しかし、Googleはこの状況を打開できるはずだとSmall氏は確信しているという。「Googleの試みは、ラジオに大きな進化をもたらすことになると私は考えている。いずれGoogleは、このビジネスから利益を上げられるようにする方法を編み出すだろう」とSmall氏は述べる。

 Googleは業界の抵抗を受けて戦略を変えてきており、オフラインとオンラインの広告キャンペーンを組み合わせるメリットを、広告主や広告購入代理店に売り込んでいると、RBC Capital MarketsのアナリストDavid Bank氏は言う。しかし、Googleの広告入札システムには、各ラジオ局が持つプライムタイムの広告枠が提供されていないため、期待される大規模な広告主は様子見をしているのが現状だ。

 「プライムタイムの広告枠がないため、Googleは大手の広告代理店をテストに参加させられずにいる。また、このシステムによって広告単価があがり広告需要が増加するという主張をGoogleが証明できていないため、ラジオ局側としては(中心的な広告枠を投じる)リスクは冒したくないとする傾向にある。これは一種のジレンマだ。このことと、Googleが複数のプラットフォームを組み合わせた契約を結ぼうとしている事実とを考え合わせると、急激な伸びは望めないだろう」とBank氏は語った。

 ディスプレイ型広告とクリック課金型広告ではFortune 500企業の広告主と取り引きできる「強力な販売力」を誇っているGoogleが、ラジオ局専任の営業担当者と会計担当者の採用を増やしていると、Google Audio Ads事業担当プロダクトマネージャー、Josh McFarland氏は言う。Googleは「いわゆる直販型のビジネスモデルを非常に尊重しているが、同時にセルフサービス型のビジネスモデルにも取り組んでいる」とMcFarland氏は言う。

 McFarland氏は、Googleが提供しているのは売れ残りの在庫の広告枠だという話を否定する一方で、このような広告枠は過小評価されているとも指摘する。「広告主の立場から見れば、このような広告枠にも十分な価値がある。大規模なラジオ局の昼間の時間帯や朝のマイカー通勤の時間帯には大きな可能性がある」とMcFarland氏は言う。また、Google Audio Adsと契約するラジオ局の数を増やす必要があることを暗に認めた上で、同社の目標は「ラジオ局側からの働きかけが増えるようにすること」だと述べた。

 「社内的にはこれまでの成果に非常に満足している。われわれはこの事業に全力で取り組んでおり、広告枠を拡大し、ラジオ局を増やし・・・パイを広げようとしているところだ」とMcFarland氏は語った。

 Googleが収益性の高い自社のオンライン広告システムを拡大するために狙いを定めている分野は、ラジオだけではない。同社は、テストの一環として60を超える新聞に掲載される広告を販売しているほか、2005年には、短期間ではあったが、いくつかの雑誌に掲載される広告を試験販売したこともある。また、匿名を条件としてある消息筋が明らかにしたところによると、同社はゲーム内広告企業のAdScape Mediaを2300万ドルで買収する意向を持っているという。

 「最終的に、有料検索市場の成長が鈍化するのは間違いない」と、Sterling Market Intelligenceの主席アナリストGreg Sterling氏は言う。「市場は、Googleが桁外れな成長率を維持することを期待をもって見守っている。したがって、Googleは他の市場機会を開拓して、売り上げの伸びを維持しなければならない」とSterling氏は指摘した。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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