小売店におけるパッケージ版「Windows Vista」の発売後1週間の売上数が、「Windows XP」の時を大幅に下回ることがNPDの集計から明らかになった。
市場調査会社NPDのデータによると、発売後1週間を見た場合、VistaはXPより売上本数が約59%少なかったという。売り上げも減少したが、その差は売上本数ほどではなく、Vista発売後1週間の売り上げはXPの時と比べて32%減にとどまっている。
Vistaは、店頭販売および新型PCへの搭載が1月30日に始まった。また、ボリュームライセンス契約を結んでいる企業には、11月から提供が開始されていた。
パッケージ版の売り上げは軟調だったものの、発売最初の週におけるPCの売り上げは、2006年同時期と比べて67%増加したと、NPDのアナリストChris Swenson氏は指摘している。
Swenson氏は電子メールの中で、「つまり、速報値は、Vistaの新機能を活用するにはもっと強力なシステムが必要だというメッセージが消費者に伝わっており、そのため古いマシンを自分で新OSにアップグレードするユーザーが比較的少ないことを示している」と述べた。
NPDの報告書には、Amazon.com、Best Buy、Circuit City、CompUSA、Kmart、Office Depot、OfficeMax、Staples、Targetといった小売業者各社の売上データが含まれている。今回の調査では、Vistaは2007年1月28日から7日分、Windows XPは2001年10月21日から7日分の売り上げが、調査データの範囲としてカバーされている。
VistaはXPほどの売れ行きを示さなかったが、Windowsの週間販売数は前年同期間の5倍に達している。これは、Vistaはある程度売り上げを伸ばしていたことを意味していると、Swenson氏は述べる。同氏はまた、新しく加わったハイエンドモデルの「Ultimate Edition」が出荷の30%を占めていることも指摘した。これが、Vistaの平均販売価格を207ドルに押し上げる一因になった。この数字は、XP発売後1週間の平均販売価格を65%以上上回る。
Swenson氏は、「XPと比較すれば売上合計は低下しているが、速報値を見ると、Microsoftが今後短期間で売上高を売上数ほど急激に低下させないためには、Vistaの新しいハイエンド(エディション)に命運がかかっていることが分かる」と書いている。
NPDの1月の報告書では、2006年11月に販売開始したVistaの企業向け販売が予想よりも堅調であることを示していたが、その時の調査データの量は、限定的なものだった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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