MicrosoftとNovellは米国時間2月12日、両社が提携することによる技術的側面について詳細を明らかにした。両社は向こう数年、互いの製品の最適化に取り組むという。
両社は2006年11月に広範な提携を結んだ。この提携は、NovellのLinuxサーバソフトウェアとMicrosoftのWindowsを連携しやすくすることを目的としている。この提携はまた、両社の顧客が、将来オープンソースソフトウェアの使用について法的責任を問われる事態を回避する狙いもある。
12日の両社の発表によると、仮想化の分野では、2007年第2四半期に「Microsoft Virtual Server 2005 R2」のサービスパック(SP)がリリースされ、それを利用することにより、Virtual Server 2005 R2で、Novellの「SUSE Linux Enterprise Server 10」が利用可能になるという。
両社の幹部らによると、この互換性は、2007年後半に予定されるMicrosoftの「Windows Longhorn Server」のリリース後も維持されるという。幹部らは、仮想化分野における両社の協力は、将来の性能向上につながるとしている。
Microsoftは、次期版のWindows Server向けに「Windows Hypervisor」という独自の技術を開発している。一方、Novellはオープンソースの仮想化製品「Xen」を使用している。
Windows Server製品グループの製品管理担当ディレクターであるBob Tenczar氏は、「Xen Hypervisorと(Windows)Hypervisorは、どちらもAPI(Application Programming Interface)を通じてOSのチューニングが必要だ」と語る。同氏はさらに「われわれは、われわれのHypervisor向けに開発されてきたWindowsをXen上でも利用可能にするためのアダプタを提供する」と付け加えた。
また、Microsoftのプラットフォーム戦略担当ゼネラルマネージャーを務めるBill Hilf氏によると、管理の分野では、NovellとMicrosoftは、両社のサーバソフトウェアを使ってより容易にネットワークを管理できるようにするためにWebサービス標準をサポートする意向を示しているという。
具体的には、両社は、互いの管理ツールおよびネットワークディレクトリの互換性を実現するためにWS-Management、WS-Federation、WS-Securityの3種類のプロトコルを使用する予定だ。
またHilf氏によると、両社は、計画されている相互運用に関する研究所についての詳細を発表する予定だという。同研究所では、両社の製品の新版が長期にわたって確実に同水準の互換性を維持できるよう定期的に試験を実施する意向だ。
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