Novellは米国時間12月4日、競合する文書フォーマット間における互換性の確立を目指すオープンソースプロジェクトに参加し、同社版の「OpenOffice.org」を使用しているユーザーが「Microsoft Office」文書を扱えるようにしていくと述べた。
ビジネスソフトウェアメーカーのNovellは、オープンソースの生産性スイートOpenOfficeで独自のエディションを配布している。同プログラムが文書を保存するのに用いるフォーマットは、複数の企業によって策定された標準仕様である「OpenDocument Format(ODF)」だ。
Novellは2007年1月までに、OpenOfficeの文書作成アプリケーションの利用者が、「Office Open XML」フォーマットで保存された文書を閲覧可能にする予定だという。Office Open XMLは、Microsoftが先ごろリリースした「Office 2007」の標準ファイルフォーマットとして採用されている。
Novellでオープンソース担当最高技術責任者(CTO)兼最高戦略責任者(CSO)を務めるNat Friedman氏は声明の中で、「われわれにとって、OpenOffice.orgは非常に重要な存在だ。当社の顧客も、組織全体でLinuxを利用するようになるにつれ、OpenOffice.orgとMicrosoft Officeとの間で文書を共有する必要性がきわめて高まっていると話している」と述べた。
Novellが参加している「Open XML/ODF Translator」プロジェクトは、2006年にMicrosoftが立ち上げたものである。Novellは同プロジェクトに対し、フォーマットを変換するコードを提供する意向だ。
MicrosoftとNovellは11月、デスクトップ生産性スイートをはじめとする両社製品の互換性を改善するため、法的および技術的な提携を結んだ。
「WordPerfect Office」スイートを開発したCorelも、今後のバージョンでは、ODFおよびMicrosoftのOffice Open XMLフォーマットの両方をサポートすると発表している。
Microsoftが後援する同ODF変換プロジェクトは、ユーザーが双方のフォーマットを処理できるようにする変換技術の開発に取り組んでいるところだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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