全ては「新しくて面白いこと」のために--カプコンとコナミが生み出すコラボレーション - (page 2)

小川陽平(編集部)2007年02月02日 17時50分
  • 一覧
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

--キャラクターが登場するという最初のコラボレーションから、2回目のコラボレーションでは"対戦"と、大きく変わりましたが

吉冨:最初のコラボで、「すごいことやったぞ俺たち」って思っていたんですけれど、稲船さんと小島からは「それだけじゃないだろ」って言われて(笑)。

堀之内:「次はもっと面白いことをヤレ」という、ものすごく抽象的なお題が降ってきました(笑)。出すだけだったら当たり前だ、という言われ方をされましたね。

--でもゲームのジャンルが"ロックマン"と"ボクタイ"では、アクションとカードバトルでジャンルが違います。対戦のルールはどうやって決めたのですか?

対戦画面 共通の敵をどちらが早く倒すか競う、通信対戦。「ロックマン エグゼ5」(上)と、「続・ボクらの太陽」(下)

堀之内:基本的にはお互いのゲームのおもしろさをしっかり遊んでもらった上で、対戦をしてもらいたかったのです。それ用のミニゲームを用意して対戦できます、では意味がない。だから、それぞれのゲームシステムを生かして競争させるためには、なにか方法があるんじゃないか? というので、あの通信対戦(※6)という形に落ち着いたんです。わかりやすく言うと、"野球vsサッカー"みたいな感じでしょうか。

--でも、"ロックマン"と"ゾクタイ"(※7)はそれぞれの発売日が4カ月近く間が空いています。その仕様を詰めるのは大変だったのでは?

吉冨:それは本当に大変でした。まずそこから作り始めてもらったという部分があって……(苦笑)。

堀之内:だいたい、次世代ワールドホビーフェアの会場で「そろそろ……どうですか?」なんて話を2人でするのが恒例で、その会場にはディレクターや企画マンも顔を出しているので、その場で方向性を話し合ってしまうんですね。

吉冨:「今回こういう事を入れようと思っています」って。

堀之内:ですから、最初のミーティングで全体の方向性は決まってしまいます。あとは、やりたいこと、込めたいテーマ、スケジュールとテクニカルな判断をふまえた上で、細かな部分を詰めていくという感じです。

吉冨:実際に開発に入って大変だったのは、開発部隊がそれぞれ東京と大阪と離れている点でしたね。やっぱり会って打ち合わせができないというのは……。

堀之内:一番はじめの会議は何とか時間をやりくりして合わせるのですが、互いに開発が佳境に入ってくると、じゃあテレビ会議で……って(笑)。

堀之内氏と吉冨氏

吉冨:声が聞こえなかったりね。

堀之内:「さっきのところ、確認、もう一度いいですか?」 なんて、もどかしいことをしながらやるんです(笑)。

吉冨:それでも、イベントとかで実際に遊んでいる光景を目にすると、本当、やって良かったなって素直に思います。遊んでくれている、違うゲーム同士がつながっているんだって。

--そんな大変な思いをしながらのコラボですが、今回の「流星のロックマン」と「ボクらの太陽DS」では、完全にシステムとして組み込まれていますね。

吉冨:「流星のロックマン」の中に"ブラザーバンド"という概念がありまして、友達のデータで強くなっていくというのが今回のロックマンの基本概念なんですね。その話をうかがったときに、"それ、すごくいいなあ"って感じて。
 これまでは戦ってきたけれど、一緒に強くなろう、今回は俺たちもブラザーにしてくれよ(笑)と、割とすぐに決まりました。
 あとは、その"ブラザーバンド"を自分たちの作品の中にどうやって埋めていこうかと、細かい部分を詰めていった感じですね。

堀之内:ゲームボーイアドバンスからニンテンドーDSにハードが変わって、大きなテーマとして"通信のつながり"というものがありました。"1人でやる"から、"みんなとやる"へ変わったので、あとは自分たちのソフト(ロックマン)と、よそ様のソフト(ボクタイ)で、それぞれ違う通信ができればいいね、って。その点はスパッと決まりました。

--大変だったけれど、最初の段階で方向性はきっちり見えていたと。

吉冨:そうですね。その時点ではもう、次世代ワールドホビーフェアとかで"ロックマン"と"ボクタイ"のユーザー同士がお友達になっている姿が見えています(笑)。おー、友達になっている! って。
 "ボクタイ"を持っている子が近くにいなかったり、"ロックマン"を持っている子が近くにいなかったりしても、ああいうイベントには仲間がいるぞと、彼らは分かっているんですね。今日は友達を作って帰ろうと思ってきてくれている。
 実際に、本当なら出会うこともなかった子たちが、そこで友達になって、家に帰ってWi-Fiでメールのやりとりをしているなんて、すごいワクワクするじゃないですか。そういうのが目の前でおきているんだって思うと、やってよかったなって本当に思います。

--他社のキャラクターを自分たちの作品に出すという部分で、苦労した点などはあったのではないですか?

堀之内:お互いニンテンドーDSでリニューアルということで、世界観があうか心配もあったのですが、両方の作品のテーマが「宇宙」ということで、そこを軸にしてうまくできたとは思います。
 あとは、互いのキャラクターのイメージがずれないように、セリフやイメージを話し合いました。

吉冨:弊社でも、"ロックマン"と"スバルくん"と"ウォーロック"を出させてもらったのですが、今回は完全リニューアルということで、まだ生まれて間もないキャラクターたちの性格がつかみ切れていませんでした。ですから、セリフを書いたら確認をしてもらうようなやりとりを、何度もやりました。そこはお互い遠慮しないで言いましたから、ちゃんと"スバルくん"は"スバルくん"になっていると思うし、"ジャンゴ"は"ジャンゴ"になっています。

※6:「ロックマン エグゼ5」と「新・ボクらの太陽」では、お互いのゲームのルールで共通の敵キャラと対決し、先に倒したほうが勝ちとなる。

※7:「続・ボクらの太陽」ゲームボーイアドバンス用/2004年7月22日発売

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]