ドリコム内藤社長が描く、“ニンテンドーDS的”Web 2.0提案とは? - (page 2)

島田昇(編集部)2007年01月31日 22時06分

--主力のシステム販売はどういう展開をお考えですか。

 当然、収益の大半を支える主力事業ですので、今後も強化していきます。

 昨年末に光通信グループのインクリーズ(現ドリコムマーケティング)を子会社化したのですが、これを軸に新しい展開を考えています。具体的な話はできないのですが、とても使い勝手の良い営業管理ツールを販売するというようなイメージです。

 なぜそういうことを考えているのかというと、まだまだ中小企業のIT投資は進んでおらず、当然、ITリテラシーも低い。しかし、ケータイはほぼ100%の普及率で浸透している。そういうマーケットに向けて、例えばPCとケータイの連携においてものすごく使い勝手が良くて直感的に操作できるような法人向けサービスを提供していきたいというわけです。

 私は10年ぶりにゲームをするようになったのですが、きっかけはニンテンドーDSでした。全く新しい操作感を提案することで、わたしのように長くゲームを離れていた多くの人たちがゲームに戻ってきたのではないでしょうか。

 Web 2.0という言葉が広まって、さまざまな技術やサービスが生まれていますが、それそのものばかりを追求することは、ゲームで言えばSCEのゲーム機「PSP」や「PLAYSTATION 3」が目指している方向感と似ていますよね。ビジネスツールにおいても、ニンテンドーDSのようにWeb 2.0の技術やサービスを利用してITリテラシーの低い人たちが進んで使うようなサービス提案ができれば、Web 2.0の本質的な魅力をニンテンドーDSが普及したように広く認知させることが可能だと考えています。

--ドリコムマーケティングにおいては、資本金9000万円で設立した光通信子会社を6億円強で子会社化したことにネット上でさまざまな疑惑がささやかれていました。

 当社も説明不足だったので疑惑が出るのも仕方ないと思いますが、実はこういうことを考えています。

 先ほどお話した営業支援ツールですが、この魅力をきちんと伝えてから販売するには、相当の営業力が必要になります。光通信は営業手法をマニュアル化して一気にそれを実行する能力に長けている会社で、ドリコムマーケティングはそれをやることを第一に考えて子会社化しました。

 そもそも、ドリコムマーケティングの前身は光通信の一事業で、そこを切り取って設立したのが社名変更前のインクリーズです。時価総額15億円くらいのその事業をディスカウントしてもらって子会社化したので、「9000万円で設立した会社を10億円で譲受した」というようなことではありません。

 まだ営業支援ツール販売などの構想を正式発表できる段階ではないので憶測も出たのでしょうが、ドリコムマーケティングは非常に重要なものであり、明確な目的を持っています。

--ドリコムマーケティングによる今後の売り上げ貢献度はどの程度になると考えていますか。

 3年後には当社における最大規模の収益を担う存在になると考えています。

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