「Windows Home Server」の投入によりMicrosoftは、様々なデジタル製品が混在する個人ユーザー環境を整理し、新しい製品分野を確立しようとしている。
同社会長のBill Gates氏は米国時間1月7日、Consumer Electronics Showの基調講演においてパーソナルサーバの取り組みを発表し、提携先であるHewlett-Packardが2007年秋に、この設計に基づく「HP MediaSmart Server」を提供予定であると述べた。
Windows Home Serverは、複数のパソコンや「Xbox」ゲーム機の間でストレージを共有したいと考える家庭向けの製品である。Gates氏によると、自動バックアップ、容易なストレージ拡張、Zuneメディアプレーヤーを含む異なる機器間の接続性を提供するという。
Gates氏はCNET News.comのインタビューに応じ、「複数のパソコンを所有している人は、それぞれのパソコンの電源が入っていようといまいといつでもすべてのファイルにアクセスできるようにしたいと思うだろう。また、ストレージを追加した場合に自動的にそれにアクセスしてくれるようなサーバがあれば便利だ」と述べた。
Windows Home Serverは発表以来、少しずつその詳細が明らかになってきた。
Microsoftのある開発チームメンバーによると、Windows Home Serverの開発にはすでに約3年の歳月が費やされているという。企業のデータセンターで利用される「Windows Server」ソフトウェアをベースとするが、このエディションは個人のクローゼットの中など外からは見えない場所で稼働する。
同サーバにはモニタ入力、キーボード、マウスが付属していない。電源と有線のEthernet接続環境があれば動作する。
ユーザーは、別のマシン上で稼働する「Windows Home Server Console」を介して同サーバと通信する。リードプログラムマネージャーであるC.J. Saretto氏によると、このアプリケーションは、楽曲や写真などのデータを整理し、ユーザーアカウントも管理するという。
ユーザーは、楽曲、写真、ビデオなど保存されたファイルの種類毎に共有フォルダを作成することができ、「Windows Desktop Search」を用いて全体を検索することができる。MacintoshやLinuxマシン、および「Windows XP」以前のWindowsを搭載するパソコン上のファイルも共有することができる。
また「Windows Media Connect」(「Windows XP Service Pack 2」「Windows Vista」「Xbox 360」でサポートされている)に対応する機器のメディアならば、サーバからストリームすることができる。
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