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[年始特集:2007]勝ち組負け組の格差広がるテレビ市場--SEDも「正念場の年」に - (page 2)

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 パネル供給面では、各社ともに大幅な生産能力増強を予定している。シャープの亀山第2工場が本格稼動し、第8世代マザーガラスを月産3万枚投入することが予定されている。ソニーとサムスン電子の液晶テレビ用パネル合弁会社である韓国のS-LCDは第8世代マザーガラスを採用した新工場を2007年に立ち上げる。さらに東芝、松下、日立が共同で設立したIPSアルファテクノロジや韓国のLGフィリップス、台湾のAUOなども液晶パネルの増産を決めている。

 プラズマパネルでも、松下プラズマディスプレイの尼崎第3工場が2006年にフル生産を開始し、さらに新工場の立ち上げを予定している。富士通日立プラズマディスプレイの宮崎事業所でも、2008年には生産能力の増強を予定している。また、パイオニアも新工場での生産を計画するほか、韓国のサムスン電子やLG電子でも生産能力の増強を予定している。

 このように薄型テレビ用の液晶パネル、プラズマパネルともに全世界的に生産能力が増強され、より安価かつ大量に薄型テレビ用のパネルが供給されるようになるため、今後も薄型テレビの価格下落は続くことは必至である。テレビメーカー各社は大画面化やフルHD化でより付加価値の高い薄型テレビ生産を目指していく方向性にあるが、2007年には現在以上に勝ち組と負け組の差がさらにはっきりと出てくることは間違いない。つまりは効率良く性能の高いパネルを調達できる会社が有利ということになる。これが現在、各社がパネルの生産能力を上げるために躍起になっている原因である。

 さて、このような状況の中で東芝とキヤノンが開発を進めているSED(表面電界ディスプレイ)パネルを使ったテレビの発売が期待されている。しかしこれまで発売延期を繰り返しており、世界最大規模の家電見本市であるConsumer Electronics Show(CES)でも出展されないことが明らかになっている。直近の発表では2007年末には姫路工場でSEDパネルの量産をはじめ、2008年の北京五輪商戦には本格的にSEDテレビを売り出すとのことだが、一説によると姫路工場の立ち上げそのものが未確定な状況になっており、現状でSEDテレビの発売のめどは立っていないとの情報も入っている。SEDパネルの生産を行う、キヤノンと東芝の合弁会社であるSEDの福間和則社長に事情を聞いたことがあるが、発売時期などはっきりとした回答は返ってこなかった。

 かつて次世代薄型テレビの本命として期待された有機EL(エレクトロ ルミネッセンス)が歩留まりの悪さから、三洋電機、東北パイオニアなど相次いで事業化を断念したことは記憶に新しい。SEDも歩留まりと薄型テレビ用フラットパネルの価格低下で、量産技術の確立に苦労していると聞く。評論家筋からは画質や消費電力など評価の高いSEDだけに、陽の目を見ることを期待したいが、さて2007年はどのような動きを見せるのだろうか? SED関係者にとっては正念場の年になるだろう。

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