こういったミニノートPCはHDDの容量を節約したいもの。その点SAシリーズなら大手メーカーの初心者用PCと違い、付属アプリケーションはまったくないと言ってもよい状態だ。
プリインストールされているものといえば、DVD再生の「InterVideo WinDVD5 for KOHJINSHA」、PDFファイル表示の「Adobe Reader 7」、電子書籍リーダーの「ebi.BookReader3J」くらいなもの。Norton AntiVirus 2005(90日間限定版)は収録されているが、自分でインストール作業をする前ならば、使わないこともできる。
また、プリインストールの「InterVideo WinDVD5 for KOHJINSHA」が入っていても、DVDを見る場合は別に光学ドライブを接続しなければならず、その場合はWinDVDはMPEG再生エンジンを使い、Windows Media Playerで再生するという変則的な使い方をするように説明されている。また、CPUなどの性能の制約で、Windows Media Playerで再生してもなめらかに再生できない可能性もあるとしている。
CPU性能に制限のあるノートPCゆえ、そのほかのアプリケーションを追加する場合も注意を払いたい。特に常時利用するウイルス対策ソフトは、セキュリティ性能を落としては本末転倒だが、CPU負荷がなるべく低いものが適している。
また、もうひとつの問題もある。画面の上下が480ドットであるため、一部のタテに600ドットが必須としているアプリケーションでは画面が表示しきれないことだ。必要なソフトの利用ができなかったということのないよう、これだけは事前に確認すべきだろう。
工人舎 SAシリーズは、CPU性能や液晶に制限のあるものの、価格や大きさを考えると十分に満足いくノートPCといえよう。そして、この価格とサイズでは現在のところライバル無しといった状態だ。
いままで持ち歩き用にノートPCを持ちたいと考えていた人にとって8万9800円という価格は大きな魅力に違いない。メーカーもコンセプトとして“本当のサブノート”を掲げており、価格も“サブ”な点を貫いている点は大いに評価する点だ。
その上、2.5インチHDDや一般的なS.O.DIMMのメモリ採用など、将来的なパーツ交換まで視野に入れるマニアックなユーザーにも満足いく仕様となっている。
ダイレクト販売が主力のようだが、一部では店頭でも販売される。このPCが気になるなら、一度現物に触れ、重さや質感などを確認して購入してほしい。
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