ニューヨーク市警本部などが参加する、FBIの組織犯罪合同特別捜査班は、Genoveseファミリーに対する捜査において、従来の監視方法ではほとんど成功を収められないでいた。捜査班は、秘密の情報源からニューヨーク州ニューロシェルにあるBrunello Trattoriaなどのレストランで容疑者たちが会っているとの情報を手に入れ、FBIはこのレストランに盗聴器を設置した。
しかし、2003年7月、3件のレストランでArditoとその仲間に盗聴器が発見され、FBIは残りをひそかに回収した。また、FBIの宣誓供述書に詳述されている会話によると、Arditoらは警察による尾行を強く警戒し、可能な限り携帯電話による会話を避けていたという。
これを受け、FBIは最後の手段として「ロービングバグ」を用いることにした。最初はArditoが持つNextelの携帯電話が、次にPelusoの携帯電話が対象となった。連邦地裁のBarbara Jones裁判官は2003年と2004年に発した一連の命令でこれらを認め、容疑者の会話が録音された際に容疑者がいた「場所を知らせるように」求めると語った。
Nextelの携帯電話がどのように盗聴器として使われたのか、その詳細は漠然としている。Jonathan Kolodner連邦検事補が2003年9月に作成した宣誓供述書(1ページ目(PDFファイル)および2ページ目(PDFファイル))などの裁判関連の文書では「携帯電話内に入れられた盗聴器」と言及されている。この表現はハードウェアともソフトウェアともとれる。
ニューヨークにある探偵事務所Sherlock Investigationsの私立探偵、Skipp Porteous氏はCNET News.comのインタビューに対し、FBIはNextelの携帯電話のどこかに物理的な盗聴器を仕掛けたのであり、遠隔操作でマイクを作動させたわけではないとの見解を語った。
「そのためには狙った携帯電話を直接手に入れる必要があった。手に入れる方法はいくつかある。その後、FBIは比較的近い距離から盗聴器を監視したのだ」(Porteous氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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