比較ショッピングサイトMpireのマーケティング責任者Dave Cotter氏は、Yahooの開発者向けプログラムは、AmazonやeBayのような他のウェブ企業のものよりも、多彩で柔軟な構造を持っていると指摘する。
現在、ウェブサイトは無数に存在している。Yahooの各サイトのデータを利用するマッシュアップアプリケーション開発のチャンスも、それだけ広く開かれているということだ。
「Yahooは数年前から買収策を進めているが 、開発の最前線に最も期待されることは、その技術を体系的に整理することだ」とCotter氏は話す。「複数のサービスを活用したアプリケーションを開発できる人材がいることが、Yahooの持つ独自性なのだから」
開発者との関係性を徐々に強めているYahooだが、技術力の提供ではなくウェブ広告を売り上げの中心とするメディア企業であるという点は以前と変わらない。
しかしDickerson氏は、技術面を担うソフトウェア開発者とコンテンツクリエーターの役割は、緩やかに重なり合ってきていると強調する。
「YahooのAPIを利用して皆がしていることを見れば、ブロガーの視点が、メディア的な関心と開発者的な関心に基づいていることが分かる。彼らにとっては、メディアが取り上げるようなものだけではなく、インターフェースの技術的な一貫性やAPIの安定性といったことも興味の対象なのだ」(Dickerson氏)
Yahooの開発プログラムは、ビジネス上の交渉もスピードアップする、とDickerson氏は言う。
例えばQoopという企業がある。同社は、FlickrサイトのAPIを使用してFlickrから写真を印刷するサービスを開設した。同社は、技術統合を終えてから、Flickrの親会社であるYahooと正式な契約関係を結んだ。
業務的な契約の成立を待ってから技術的な作業を開始するよりもこちらの方がスピーディーだし、両パートナーが契約内容を正しく履行できるかどうかが見えやすくなる、とDickerson氏は説明する。
さらにHorowitz氏は、外部企業の存在によって、Yahooでは思い付かないような、あるいはリソースを割こうとは考えないような高価値のアドオン製品を提供できる可能性が生まれる、と指摘する。
「必要とされているのはセルフサービスであり、そういった意味で、このモデルには極めて『手がかからない』」とHorowitz氏は言う。「全体として見れば、結果として得られるトラフィックと認知度は、ストレージと回線のコストに十分に見合うということだ」(Horowitz氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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