Zuneに関する限り、自分たちは追う立場にあることをBill Gates氏は理解している。
iPodの成功は「驚異的で、信じがたく、すばらしい」といった言葉で表現されてきた。これは米国時間11月15日にGates氏がiPodを評して語った言葉でもある。
Microsoftはメディアプレーヤー市場では後発組だが、いずれは相当のシェアを獲得できるとGates氏は考えている。現在出回っている音楽プレーヤーはほぼすべて単独で使用されているが、Gates氏が思い描いているのは、自動車から音楽プレーヤー、デジタルカメラまで、あらゆるデバイスがデータを共有する未来だ。
11月15日にGates氏がスタンフォード大学で語ったように、どの分野であれ、Microsoftが長期にわたってナンバー2の座に甘んじていることはない。
「われわれはナンバー1か、ナンバー1の座に迫る企業でありたい」とGates氏は述べる。
ZuneやZuneのワイヤレス接続機能、および世界中で使用されているソフトウェアパッケージ「Office」の大型改訂版となる「Office 2007」について、Gates氏のコメントを紹介する。
いいえ。夜中に営業している店はありませんでしたから、開店までお待ちいただいて本当によかったと思います。Zuneの生産は計画通りに進んでいますので、「今すぐ手に入れなければ」と焦る必要はありません。十分な数をご用意しています。
2006年の年末商戦ではかなりよい結果を出せると思います。小売店からの注文も上々です。具体的な頻度は明言できませんが、少なくとも年に1度は新しいものを提供できる見込みです。既存のハードウェアでできることが増える場合もありますし、新しいハードウェアが登場する場合もあります。
自動車にはいずれエンターテインメント機能が搭載されます。今は自動車メーカーと協力して、その実現に取り組んでいるところです。新世代のセットトップボックスが登場するでしょう。このボックスは電話やPC、各種の専用デバイス--メディアデバイスなどにも搭載されます。
「接続されたエンターテインメント」というビジョンを実現するためには、ワイヤレス接続機能のあるデバイスが不可欠です。ご存じの通り、iPodはサードパーティソフトウェアを受け入れていません。ワイヤレス機能もありません。「接続されたエンターテインメント」を実現するためにはZuneを開発し、新しいことに挑戦する必要がありました。
具体的に何をするかは製品グループが考えることになりますが、音声を聞くだけでなく、競技場で試合の再生画面や情報を見たり、店頭で特売商品に関する情報を文字や音声でチェックしたりすることが可能になると思います。
他にもWi-Fiを使ってできることはたくさんあります。その意味では、Zuneは寿命の長い製品です。ソフトウェアをダウンロードすれば、さまざまな新機能を使えるようになるからです。
さまざまな計画を立てていますが、具体的な内容はまだ発表していません。ひとつ言えるのは、メディアに限定するつもりはないということです。もっと多くのことに取り組んでいく予定です。
いずれにしても、洗練されたユーザーインターフェースは不可欠です。どんな用途に使うにせよ--ビデオは使わず、音楽だけを利用する時も、デバイスは快適に利用できなければなりません。もっとインタラクティブなことがしたい場合は、必要なものをデバイスにダウンロードすることができます。
デバイス同士の連動も必要でしょう。たとえば、カメラで写真を撮ったら、フラッシュ(カード)の交換を心配せずにすむように、データを容量の大きいハードディスクに自動的に移したいと思うかもしれません。
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