AOLの会長兼最高経営責任者(CEO)であるJonathan Miller氏は、米国時間11月8日、今や広告で支えられた無料サービスのモデルへと変貌を遂げたAOLのポータルサイトを、ウェブサーファーにとっていっそう役立つものに進化させていくという考えを明らかにした。
Web 2.0 Summitのセッションに出席したMiller氏は、金融関連ニュース専門にリアルタイム情報を提供している株式非公開企業、RelegenceをAOLが買収した理由もそこにあると述べた。
「基本的に、ポータルサイトはかなり固定化してきている。われわれは(Releganceを)できる限り広い視野でとらえ、それを消費者向けアプリケーションに変えることが可能だと考えた」(Miller氏)
Miller氏は、Time Warner傘下のAOLもYouTubeの買収に強い関心を持っていたことを認めた。YouTubeは、16億5000万ドルの株式交換でGoogleに買収されることが決まっている。では、AOLがYouTubeを買収しなかったのはなぜか。理由は「金額」にあるとMiller氏は言う。「現金による企業買収は誰にとっても困難で」、株式交換でそれを実現できる株価の企業はGoogleしかなかった、とMiller氏は付け加えた。
Miller氏は、インターネット接続事業から撤退し、電子メールのようなサービスに対して課金するのをやめるというAOLの決断は、すでに十分に功を奏しているとして、直近の四半期には広告収入が増加していることに触れた。「この決断が戦略的に正しかったことは、紛れもない事実だ」と、Miller氏は強調する。
Miller氏は、Time WarnerはAOLの分離、独立化を検討しているのか、という質問には答えず、代わりに「2週間前に私がヨーロッパで言ったことについての報道には、まったく頭にきた・・・あれは間違った報道だった」と述べた。イギリスの新聞The Daily Telegraphは10月22日に、Time WarnerはAOLの売却を考えているとMiller氏が語ったと報じたが、Miller氏がこの記事のことを言いたかったのかどうかははっきりしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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