カリフォルニア州サンノゼ発--NVIDIAは米国時間11月8日、最新の高性能画像処理技術を発表した。
新しいグラフィックスカード「GeForce 8800」は、非常に高画質の3D画像を生成するのに必要な処理能力を備える。AlienwareやVelocity Microを含む複数のゲームPCベンダーが、このグラフィックスカードを採用する計画をすでに発表している。
NVIDIAの新しいグラフィックスカードは、2007年に登場する、高度なグラフィックス処理が必要なアプリケーションに対応する。NVIDIAの社長兼最高経営責任者(CEO)であるJen-Hsun Huang氏によれば、こうしたアプリケーションには「Windows Vista」のAeroやDirectX10 APIが含まれるという。
NVIDIAのデスクトップGPU事業部担当ゼネラルマネージャーUjesh Desai氏は、コンピュータグラフィックスが複数の処理ステップを経て作成されることを説明した。基本的に、チップは画像のアウトラインを描画(バーテックスシェーディング)し、そこに色を塗って(ピクセルシェーディング)画像を完成させる。
このアプローチで問題になるのが、形は複雑だが色はシンプルな画像を作成する場合でも、バーテックスシェーディングやピクセルシェーディングに利用されるトランジスタの数がそれぞれ固定されている点だ。このようなケースでは、ピクセルシェーディングを行うトランジスタは、バーテックスシェーディングの処理が終わるまでアイドル状態になってしまう。
だが、NVIDIAの統合型シェーダアーキテクチャがこうした問題を解決する。画像処理プロセッサが、これまでピクセルシェーディングに割り当てられていたアイドル状態のトランジスタをバーテックスシェーディングに使えるようになるためである。また、形が比較的シンプルでありながら複雑な色合いを表現する必要があるという逆の場合でも、バーテックスシェーディング用のトランジスタをピクセルシェーディングに割り当てることができる。こうすることで、GeForce 8800カードを搭載したPCはグラフィックス性能が劇的に向上すると、Desai氏は述べる。
Desai氏によると、この新技術を採用した製品は「GeForce 8800 GTX」とその下位機種「GeForce 8800 GTS」が初めてだという。いずれの製品も既に発売されている。価格はGTXが599ドル、GTSが449ドル。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス