MSのクレイグ・マンディ氏、「ゲイツ後」を語る - (page 3)

文:Charles Cooper(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年10月26日 08時00分

 これが良いことなのか、悪いことなのかを論じるのはあまり意味がないと思います。Billが経営の一線を離れ、2年後には財団の仕事に専念することを決めた以上、こうした逸材が表舞台に登場してくるのは必至です。これはよいことであり、ごく自然なことです。実際、他に方法もありません。

--今後の課題は移行の過程で物事が「官僚的」になり過ぎないようにすることでしょうか。他に良い言葉が見つからないのですが・・・

 Billが去ることで生じる組織や構造上の変化はほぼ完了しました。Billは今すぐいなくなるわけではありません。少なくとも向こう1年間はRayやわたしと連携し、業務の移行を確実に、かつ円滑に進め、大きな断絶が起きないようにするつもりです。

 年内に片付けなければならないことはいくつかありますが、Billが請け負っていた事柄で、われわれに移行されていないものはないと思います。Billの目標はわれわれが新しい任務を確実に遂行できるようにすることであり、この目標はほぼ達成されています。

--Microsoftにとって、最も急務となっている分野はどこですか。

 すでに着手しており、引き続き慎重に見ていく必要があるのは、ビジネスのあらゆる部分にサービスの要素を取り入れることです。

 これらのオンライン事業を成功させるためには、他にもいくつか必要なものがあります。たとえば、検索結果の適合性は競合サービスと肩を並べつつあります。広告プラットフォームへの移行も完了しました。こういったことには過去2〜3年も力を入れてきましたが、今後も留意していく必要があります。これは非常に重要な問題です。

 もうひとつは無料の製品や、今後登場するかもしれない広告付きの無料バージョンと比較した時に、当社の製品が常により高い価値を提示できるようにすることです。

 今後、有償商品の一部をそのような形(無料)で提供する可能性はありますが、それはあくまでも既存の事業にサービスの要素を取り入れる試みの一環です。

 当社の製品はほぼすべての国で使われています。しかし全体として見れば、地球上の最も裕福な10億人に売っているに過ぎません。可処分所得を持つ人は、少なくともあと20億人はいるでしょう。この20億人にとって、これまで技術はあまり重要なものではありませんでした。しかし、現在では日常生活に欠かせないもの、当然期待されるものとなりつつあります。

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