MSのクレイグ・マンディ氏、「ゲイツ後」を語る

文:Charles Cooper(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年10月26日 08時00分
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 MicrosoftのCraig Mundie氏は世界中の顧客や政治家のもとを訪れるために、2006年のほとんどを機上で過ごした。Mundie氏の仕事はMicrosoftのグローバルな研究活動を指揮し、長期戦略の推進を支援することだ。

 Microsoftは6月、Bill Gates氏が経営の第一線から段階的に退くことを発表した。同社にとって、これは長期的な視野を持つ最大の思想家を失うことを意味する。その日に向けた準備はすでに始まっている。6月にMundie氏が同社の最有力ポストのひとつに昇進したのもその一環だ。Microsoftが大局的な視野を維持できるどうかは、他の誰よりもMundie氏の肩にかかっていると言えるかもしれない。

 Mundie氏の担当範囲にはオープンソースソフトウェア、プライバシー、セキュリティといった事柄の他、Webサービスへの移行がもたらすソフトウェア概念の変化も含まれる。しかも、これはMundie氏の仕事のごく一部にすぎない。CNET News.comは先頃、Mundie氏が珍しく地上にいる時間をとらえ、Microsoftの最新情報を聞いた。

--ここベイエリアでは「Web 2.0」が大きな注目を集めています。これを俗っぽいマーケティング用語と見なす人もいれば、そうでない人もいます。いずれにしても、何がクールで何がクールでないかは永遠のテーマと言えるでしょう。Microsoft は今も「クール」な会社だと思いますか。

 イエスでもあり、ノーでもあります。当社の従来の事業は認知度が高く、高い評価もいただいていますが、ある意味ではクールとは対極にあると言えるかもしれません。一方、Xboxや現在開発中のZuneは、当社がクールな製品を提供できることをはっきりと示していると思います。

--今日のインタビューに備えて、あなたが2000/2001年にニューヨーク大学で行った講演の記録を読み返してきました。

 ああ、話題になったオープンソース問題に関するスピーチですね。

--そうです。この講演で、あなたは興味深いことをおっしゃいました。「テクノロジを普及させるためには、テクノロジ業界はプライバシーとセキュリティに本気で取り組んでいることを示さなければならない」というものです。セキュリティ問題が次々と明らかになり、「プリテキスティング」という言葉が日常用語となっている現状をどう思いますか。業界はあなたの呼びかけに応えたのでしょうか。

 業界の取り組みは十分とは言えません。しかし、Microsoftの状況は劇的に改善されました。ニューヨーク大学での講演からほどなくして、私は「Trustworthy Computing(信頼できるコンピューティング)」イニシアチブの立ち上げに参加しました。講演を行った年の11月頃だったと思います。この講演は信頼の問題にもっと真剣に取り組むべきだと業界に呼びかけるものでした。

 結局、私の言葉はほとんど聞き入れられませんでした。Microsoftと比べると、この問題に対する他社の取り組みはごくわずかです。これはきわめて重大で、難しい問題であり、私はMicrosoftがこの部分で長足の進歩を遂げたことを誇りに思っています。

 Microsoft製品のセキュリティが改善された結果、(他社の)多くの製品が攻撃を受けるようになりました。攻撃者は脆弱な部分に移動するからです。Microsoft製品の強度が高まるにつれて、明らかに攻撃の矛先は他社に向かっています。

--Trustworthy Computingの話が出ましたが、Microsoftはこのイニシアチブに多額の資金を費やしてきました。それにもかかわらず、修正を要する不具合は毎週のように見つかっています。

 それは事実ですが、統計を見ていただければ分かる通り、こうした問題が当社で出現する確率は大幅に下がっています。これからの2〜3年がひとつの試験となるでしょう。Trustworthy Computingイニシアチブでは製品の設計プロセスを一新しました。このプロセスに沿って開発された最初の商品が「Windows Vista」です。

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