テムザックは10月19日、病院専用に開発した「受付ロボット」1台と「案内ロボット」2台を福島県会津若松市の会津中央病院に納入したと発表した。同社によると、受け付け、案内ロボットが病院に導入されるのは世界初という。
「受け付けロボット」は、来院者の案内を担当。サイズは高さ1.3m、幅・奥行きがともに70cm。胸部分にタッチパネルを搭載し、来院者がパネルを操作することで診察や見舞いを受け付ける。会津弁にも対応した音声認識機能を備えており、話しかけると音声で対応する。また、外来や病室までの経路をロボットの頭部にあるプロジェクターを使って3D映像で表示することもできる。腕部分にはプリンタを装備しており、院内の案内図を印刷して渡すワザも備える。
一方「案内ロボット」は、受け付けから見える位置で常に待機し、来院者を最寄りのエレベーターの前まで案内する業務を担当。頭の操作スイッチをONにすると自動で走行して誘導を開始する。障害物センサーを搭載しており、障害物を検知すると自動停止し、音声で注意を促す。来院者の荷物を持ち運ぶことも可能。電源のバッテリー容量が少なくなった時には自動充電装置に自ら戻って充電を行う。頭部には健康チェッカーも内蔵し、指をかざすことで利用者が血管年齢の測定することもできる。サイズは高さ1.5m、幅・奥行きともに60cm。
会津中央病院では病院内の案内や診察、待ち時間などでのサービス向上を狙いロボットの導入を決定。ホンダやトヨタ自動車などロボット開発を手がける大手企業にも打診したが、最終的には専業メーカーでロボットの販売実績があるテムザックに開発を依頼することにした。ロボットの価格は1台2000万円で、導入費用は3台で合計6000万円。
テムザックでは、留守番ロボットなどの小型ロボットをこれまでにも発売しているが、今回の病院専用ロボットの納入を契機に中型ロボットの開発を拡大。一般企業などにも受け付けロボットを販売していきたい考え。
テムザック=http://www.tmsuk.co.jp/
会津中央病院=http://www.onchikai.jp/
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