Intelが9月30日締めの第3四半期決算を発表した。発表された数字は前年同期には及ばなかったものの、下方修正後の同社の事前予測を上回った。
Intelは米国時間10月17日の株式市場の取引終了後に第3四半期決算を発表した。同社が第3四半期に計上した売上高は87億ドル、純利益は13億ドルだった。これらは、アナリストやIntelが示した事前予測値を若干上回る数値だ。Thomson First Callが事前に集計したアナリストらの平均予測値は、売上高が86億ドル、純利益が1株当たり18セントになるというものだった。同社は第3四半期にリストラ費用を計上したものの、事業部門の売却などの影響も受け、実際は1株当たり22セントの利益を計上することができた。
Intelは、ライバル企業であるAdvanced Micro Devices(AMD)からマーケットシェアを奪われ、窮地に立たされていたが、旧モデルの製品を値下げし、人員削減を敢行した結果、状況が上向きになってきた。Intelは、通信チップ部門など複数の事業部を売却し、営業およびマーケティング分野を中心に1年間をかけて1万500人の人員削減を行う計画を発表している。Intelには第2四半期末時点で10万2500人の従業員が在籍していたが、その数が第3四半期末には約9万9900人まで減っている。
売り上げ、利益がともに事前の予想を上回ったものの、これはIntelが2005年に計上した数字にはほど遠い数字である。同社が第3四半期に計上した売上高および純利益は前年同期よりそれぞれ12%、35%ずつ低い。同社は2006年、新しいCoreマイクロアーキテクチャチップを発表したことを受け、旧型のマイクロプロセッサの大幅な値下げに踏み切った。そのため、販売数は増加したものの、同社製品の平均販売価格は3四半期連続で下落している。製品の販売数は増加しているものの、平均販売価格の下落は第3四半期も続いている。この動きは、IntelのDigital Enterprise Groupで最も顕著で、マイクロプロセッサの売上高は2005年第3四半期から14億ドルも低下し、営業利益も13億ドル低下した。
Intelは第3四半期に新製品を市場に投入した。新しいXeonサーバプロセッサを6月末に発表し、7月は新しいCore 2 Duoデスクトッププロセッサを発表した。こうしてライバルのAMDがここ数年間優位に立ってきたDigital Enterprise Groupの2つの分野でのてこ入れを施した。
Intelの幹部らは17日中に電話会議を開き、決算に関する説明を行う。Intelは第4四半期に91〜97億ドルの売上高を計上するとの見通しを示している。一方、アナリストは同社が第4四半期に95億ドルの売上高を計上すると予想している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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