ニューヨーク発--Palmは米国時間10月12日、スマートフォンの新機種「Treo 680」を発表した。ウォール街の金融マンやIT業界人だけでなく、より幅広い層に愛用されることを目指した、Palm期待の新製品だ。
Palmでは、ニューヨークで開催中の業界見本市「DigitalLife」に「Treo」シリーズの最新機種となるTreo 680を出展し、同社最高経営責任者(CEO)のEd Colligan氏が680にかける期待のほどを語った。同社はこの新製品で、TreoやResearch In Motion(RIM)の「BlackBerry」といったPDAの典型的ユーザーに関する既存のイメージを越え、さまざな人たちを惹きつけたいと考えている。
クワッドバンドGSM端末の680について、Colligan氏は「使いやすく親しみやすい製品」だと語り、今までのユーザーとは異なる人たちにPalmの利用層を広げ、さらには世界中のより広い地域で使える製品だと自信を見せた。さらに、680はビジネス用ソフトウェアの面でTreo先行機種の性能をすべて備えつつ、消費者市場も明らかに意識した設計になっているという。
680は、従来の顧客よりもエンターテインメント好きで、メディア通の顧客にアピールする新機能や他企業との提携サービスを充実させている。こうした顧客層は、多くの機器メーカーにとって、以前にも増して重要なターゲットとなっている。Treo 680は、新たに動画撮影機能付きのカメラと写真と動画用のソフトウェアを付属する。また、音楽ファン向けには、MP3対応の楽曲再生ソフトウェア「Pocket Tunes」を備え、機器自体もオーディオストリーミング、インターネットラジオ、ポッドキャストが利用しやすい設計になっている。
Palmは、Yahooや、「TypePad」を提供するSix Apartなど、複数の有名メディア企業と提携している。しかし、今回の記者会見の会場をもっとも驚かせたのは、「Google Maps」を利用して交通情報などを提供するマッシュアッププログラムの導入だったようだ。
Treo 680は、外観的にもかさばる印象だった従来品よりすっきりしている。外部アンテナがなくなり、ボディの厚さはわずか2センチメートル強、操作ボタンのインターフェースもよりシンプルになっている。バッテリも小さくなったが、Colligan氏は現行機種と同等のバッテリ寿命を保証して、小型化に伴う懸念を打ち消した。1回の充電で通話なら2時間ないし4時間、待機状態なら100時間もつという。また、SIMカードの挿入位置もバッテリの下に移動している。
スタイルにこだわる人が気になる点をお伝えしておくと、新Treo 680は本体の色にもバリエーションがある--クリムゾン(赤)、コパー(オレンジ)、アークティック(白)、グラファイト(シルバー)の4色だ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス