Palmの大株主が先週、同社に対し、大手グローバルIT企業への企業売却を求めた。競争の激化により、Palmの今後の経営が厳しくなるというのがその理由だ。
米証券取引委員会(SEC)に提出された文書によると、Ovid Technologiesの創業者で元最高経営責任者(CEO)のMark NelsonはPalm株の8%を保有しているという。そのNelsonがPalm取締役会に宛てた書簡の中で、会社の状況が上向きであるうちにResearch in MotionやDell、Hewlett-Packard(HP)などへの事業売却を検討するよう強く求めた。
Palmは現在、90年代に発売し、成功を収めたPDA事業への依存度を低減させようとしている。PDAの売上が急落する中、PalmをはじめとするPDA業界は、PDAの持つ連絡先リストや、カレンダーなどのアプリケーションに、音声通話やデータ通信の機能を持たせたスマートフォンに重点を移している。Palmの「Treo」も米国内で既に多くのファンを獲得している。
しかし、多くの大手企業もスマートフォンの開発に投資しており、Palmが今後、DellやHPといった資金力のあるライバルに対抗していくのは困難だとNelsonは主張する。通信事業者にTreoの販売を任せているPalmと比べ、大手企業は研究開発により多くの資金を投入し、エンドユーザーともより良好な関係を築いていると言うのだ。例えば、HPは「iPaq Mobile Messenger」シリーズを開発している。その一方で、Dellは、まだ同市場に参入していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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