マイクロプロセッサとチップセットのメーカーである台湾のVIA Technologiesは現地時間10月11日、同社の「C7-D」プロセッサを世界初の「カーボンフリー」プロセッサとして売り込んでいくと発表した。
C7-Dは、9月に「(二酸化炭素の排出量を抑えることに貢献する)カーボンニュートラル」プロセッサとして発売された。今回のキャッチコピーの強化には、省エネ技術市場でより多くのシェアを獲得したいとのVIAの思惑が反映されている。現在、省エネ技術市場は成長しつつあるが、その背景には、企業や団体に対しITが環境に及ぼす影響の厳密な監視を求める圧力が強まっているという事情がある。
VIAによると、C7-Dプロセッサの消費電力は、AMDやIntel製プロセッサに比べて圧倒的に少ないという。
電力消費量を抑えることにより、発電機が大気中に排出する二酸化炭素量が減る。VIAは、C7-Dのキャッチコピーの裏づけとして、環境コンサルタント会社Best Foot Forward(BFF)がまとめた調査報告書を間もなく発表する。その報告書には、C7-Dを使用することにより、二酸化炭素消費量をどれだけ節約できるかが概説してある。
またVIAは、同社製プロセッサを搭載したコンピュータが排出した二酸化炭素の削減を目的とした省エネプログラムや植樹プログラムにも取り組んできた。
BFFの調査結果によると、英国におけるコンピュータの使用を原因とする二酸化炭素排出量(英国内の二酸化炭素排出量全体の4.6%)は比較的高いという。国内の二酸化炭素排出量全体に占めるコンピュータ使用を原因とする二酸化炭素排出量の割合が英国を上回ったのはわずか4カ国だった。トップは、コンピュータ使用を原因とする排出量が全体の30.45%を占めた米国で、以下日本、中国、ドイツと続いている。
VIAの高性能プラットフォームグループのKeith Kowali氏は、「これらの調査結果は、炭素の浪費を減らすことにより利益を得られる可能性があることを示している」と述べる。
向こう3年間の、平均的なPCの消費電力量は193kWhで、二酸化炭素排出量は97kgだ。VIAがBFFと共同でまとめた調査結果によると、VIA製プロセッサを使用したコンピュータの消費電力量と二酸化炭素排出量はそれぞれ52kWhと26kgだという。
VIAが今回の発表を行った同じ週に、Sun Microsystemsも、省エネはIT支出の抑制方法を模索している企業、組織にとってより重要な問題になりつつある、との調査結果を発表していた。
「われわれが開発した製品、技術は省エネに重点を置いたものばかりだ」(Kowali氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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