まずGoogleはこれまで、膨大な売り上げと利益を計上してきた。初期段階の企業に特化したベンチャーキャピタル、Leapfrog VenturesのPete Sinclair氏は、「Googleの時価総額からみると、今回の買収金額は取るに足らない額だ。手元の資金に余裕があれば、高い買い物だってできるというものだろう」と書いている。「理にかなった行動が重視されることに期待したい。業界は、つい数年前に過大な投資を続けて、ネットバブルの崩壊を経験したばかりだ。さらなる崩壊は必要ないはずだ」(Pete Sinclair氏)
Sinclair氏はまた、Googleのこれまでの成功から企業や投資家が学びとったこととして、サイト訪問者数や(動画などの)視聴者数が、必ずしも収入やブランドロイヤリティに直結しなかったことを挙げている。Googleは、Yahoo、Alta Vistaなどの企業が検索市場を固めたといわれた後に現れ、業界でトップの地位を築いたのだ。
そのため、YouTubeが今後どのようになるのかを予言することは難しく、小規模なライバルの価値を予想するとなると、さらに難しい。初期段階にあるコンシューマ向けウェブ企業の将来の価値をどのように予想するかを聞いたところ、あるベンチャーキャピタリストクラップス(2つのサイコロをふり、どの目が出るか当てる賭け事)をするジェスチャーをして返した。
YouTubeは、インターネット動画市場を大差でリードしている。YouTubeは1日あたりの配信数が1億以上にのぼり、インターネット動画市場でのシェアは46%とみられている。こうした観点から、今回の買収劇をeBayによるSkypeの買収<になぞらえるアナリストらもいる。市場には似たようなサービスも存在したが、Skypeに匹敵する企業はほかになかったのである。
投資家のJeff Clavier氏は、動画共有サイト市場の2位、3位につけている企業とYouTubeを比べても、トラフィックの差があまりに明白なため、今回の買収が業界の2番手、3番手にどういう影響をもたらすかを考えるのは難しいという。
「ただし何らかの交渉が進められていることは確かだ」(Clavier氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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