ユミルリンクは9月26日、サイファー・テックが提供する電子著作権管理技術(Digital Rights Management:DRM)を利用して、デジタルブックのコンテンツ管理・保護に対応した持ち運び可能なデジタルブックサービスの提供を10月2日から開始すると発表した。
従来のデジタルブックは、不正コピーや画面のスクリーンショット、印刷などによりコンテンツの著作権や肖像権、意匠権など、権利関係の許諾範囲を超えて公開・配布される懸念があった。また、閲覧を特定のユーザーに限定した形で提供するには、システム面における導入コストの負担も少なくないなどの問題があった。
今回提供を開始するサービスでは、許可しないユーザーの閲覧を禁止するだけでなく、利用期間や閲覧回数を制御し、印刷やスクリーンショットによる複製を防止することができる。また、オフライン環境においてもコンテンツ保護機能が保持されるため、ダウンロードしたデジタルブックをCDやUSBメモリなどの記録メディアに保存して配布することも可能となっている。
これにより、デジタルブックのダウンロード販売や、企業が販売店や代理店に対し、有効期限や閲覧ユーザーを限定した電子カタログを提供することなどが可能となる。ネットに接続できない端末でも利用できるため、営業担当者は外出先のネット環境にかかわらず、販促ツールとして最新版の電子カタログを持ち運ぶことができるとしている。
ユミルリンクでは、企業の販促ツール、コミックや写真集、キャラクターなどの著作物を扱う出版社、デザイン制作会社、コンテンツ提供会社を主なターゲットに、関連製品やサービスを含めて年間約1億円の売り上げを目標にするとしている。
価格は、30ページまで、リンク設定、ロゴ設定ありの基本サービスが制作費用10万円(税別)から。基本サービスに暗号化データ変換作業を追加したコンテンツ保護対応サービスが制作費用15万円(税別)からとなっている。
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