Hewlett-Packard(HP)が中小企業向け市場をターゲットにしたストレージシステムを発表した。中小企業向けストレージシステムは、これまでも複数の企業が発売している。中小企業向け市場には、IBMやMicrosoftなど、大手システムおよびソフトウェアベンダーの大半が積極的に進出している。
HPは米国時間9月18日、中小企業向けストレージシステム「HP StorageWorks All-in-One Storage Systems」を発表した。同社によると、このシステムは、中小企業向けにコスト削減と(操作の)複雑さの解消を実現する世界初の「使いやすい」ストレージシステムであり、「信頼できるデータ保護と手頃な価格のデータストレージ」を提供するという。
HPは同システムについて、ストレージに関する専門知識や技術が乏しい、あるいは全くない小規模企業でも、柔軟なネットワークストレージ環境下で、アプリケーションやファイルデータの保存、共有、管理、バックアップ、保護が可能になると述べている。
HP All-in-One Storage Systemsには、フルバージョンの「HP StorageWorks Data Protector Express Software」が組み込まれており、テープ、仮想テープ、ネットワーク上の光ディスクや外部ディスクからのデータバックアップやデータ復旧が可能だ。
HPのStorageWorks Divisionのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー、Bob Schultz氏は、「これらのシステムを発売した今、HPは中小企業向けストレージソリューションの標準となった」と述べる。「中小企業が直面しているさまざまな問題に対処するために基礎から作り上げられたHP All-in-One Storage Systemsは、競合製品のような複雑な操作をしなくても利用できる仕組みになっている」(Schultz氏)
HPは、小規模企業市場を独占するためにMicrosoftと協力しているが、同市場に進出してきたEMCやIBMなどの競合他社との激しい競争にさらされている。
EMCは2月に新製品ライン「EMC Insignia」を発表したが、高い年間売り上げを誇る比較的規模の大きな企業をターゲットとしている。
IBMも5月にミッドレンジディスクストレージシステム「DS4000」シリーズの新製品、「IBM System Storage DS4700 Express」で中小企業市場に参入したが、やはりより規模の大きな中小企業向けだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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