Googleは、「Google Earth」で、パートナーが提供する映像、写真、ブログなどのコンテンツが表示されることを明らかにした。
これまでの衛星写真に加え、国連環境計画(UNEP)、Jane Goodall Institute、米国立公園局、そしてDiscovery Networkから提供されるコンテンツが、Google Earthでオーバーレイ表示されるようになる。これによってGoogleは、世界(そしてGoogle Earthのマップアプリケーション)への好奇心をかき立てたい考えだ。
Google EarthおよびGoogle Maps担当ディレクターJohn Hanke氏は、「地球上を飛び回り、この惑星に関する情報を発見するためのブラウザなのだと考えて欲しい」と述べている。
Google Earthでは、当初UNEPが本として出版した、環境危機にある地域の今と昔を比較した衛星写真などが提供されるようになる。たとえば、Google Earthのキリマンジャロ周辺ポイントには、1976年撮影の雪に覆われた山の衛星写真のほか、雪のない最近の画像も呼び出せるアイコンが表示されると、Hanke氏は語っている。タイムラインスライドバーを操作すれば、これら2枚の写真を切り替えて、大きな変化を確認することができる。
Hanke氏はまた、Jane Goodall InstituteがGoogle Earthを使ってタンザニアにあるチンパンジー生息地の地図を作成していることも加えて述べた。アフリカに生息する特定のチンパンジーを観察および追跡する科学者らが写真、ブログ、RSSフィードを提供しているが、これが今後はGoogle Earthで一般公開されるようになる。
一方、米国立公園局では、58カ所の公園にある1万以上の遊歩道の衛星写真上に赤い線と情報を重ねて表示している。また、一部の景観ポイントではその風景写真を見ることもできる。
Discovery Networkでは、自然および旅行番組から3〜5分程度の映像を無償提供する(Google Earthでは、これまでもDiscoveryのコンテンツにリンクを限定的に張っていた)。
同社は米国時間9月13日、新しい映像、写真、そしてブログの各コンテンツが無償ダウンロード版Google Earthでも提供される、と明かした。新しいコンテンツはすべてGoogle Earthの「Layers」セクションで提供されるようになると、Hanke氏は語っている。既存のユーザーは、Google Earthソフトウェアを新バージョンにアップグレードしなくても新しいコンテンツを見ることができる。
Googleの関係者によると、コンテンツを地理情報システム(GIS)データと統合するために使うKML言語は無償で利用可能だが、Google Earthへのコンテンツ掲載に際してはGoogleが各パートナーに技術サポートを提供したという。しかし、掲載されたコンテンツに関する契約は一切なく、「金銭のやりとりもない」と、先の関係者は語っている。
Googleは、Google Earthから発信されるパートナーのコンテンツを、数週間以内にさらに充実させる見込み。Google Earthは、これまで1億回以上ダウンロードされている。
Google Earthの最高技術責任者(CTO)、Michael Jones氏は12日、無償バージョンでも利用できるようになったタイムラインスライドバーのプレゼンテーションをロンドンで行った。インタラクティブコンテンツの発表は、それを受けて行われたもの。1カ所の写真を数年分見られるというこの機能は、これまではプレミアムバージョンの「Google Earth Pro」でしか利用できなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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