筆者の自宅にはカシオのポータブル(お風呂)テレビがある。購入した目的はスポーツ観戦しながら、その生放送を会場で観ることであったが、現在はキッチンカウンターに置かれ、妻の料理中専用テレビとなっている。筆者自身も換気扇の前でタバコを吸うときにたまに使うが、観られるのはあくまで地上波の生放送に限定される。
このポータブルテレビの電源は電池とACアダプターに対応していて現在はACアダプターで使用している。筆者宅(マンション4LDK)がテレビの放送塔の南にあり、北側の部屋ではそこそこ受信できるが南側のリビングやダイニングに設置すると、ロッドアンテナのままではイマイチ画質がよくない。仕方なくリビングから10mの同軸ケーブルをキッチンカウンターまで延長してつないでいる。
筆者だけではないと思うが、DVDレコーダーを購入すると生放送で観るより録画してCMを飛ばしながら観る方が効率が良かったり、元々の放送時間には帰宅できなかったりと録画した映像を観る機会が増えている。そうなるとカウンターに置かれたポータブルテレビは役に立たず、なんとなく歯がゆい感じを持っていた。更にこのポータブルテレビはVHF、UHFのアナログ地上波のチューナーしか搭載しておらず、BS放送やスカパー!などを見ることができないことも、不満の1つだ。
プリンストンテクノロジーから発売されたビデオトランスミッター「PCK-UAV」の製品コンセプトは、iPodの映像をUHFの電波に乗せてカーナビに飛ばすことだ。トランスミッター本体とiPod専用のケーブル、車のシガーソケット用電源アダプターがセットになっており、iPodビデオの映像をUHF帯の電波を使用してカーナビ(テレビ)で楽しむことができる。車内で使用する場合は至近距離での送受信となり特に問題はないだろう。筆者がこの製品に興味を持ったのは屋内で使用した場合にどの程度使えるかという点だ。
トランスミッター本体の入力は通常のビデオ端子となっている。当然、iPodに限らず映像、音声を入力すればUHF帯の電波に乗せて飛ばすことができる。電源は標準では車のシガーソケットから供給する様になっているが、トランスミッター本体は9Vセンタープラスのジャックになっており家庭内でも使うことは出来そうだ。幸いプリンストンテクノロジーから家庭用の100Vの電源から車のシガーソケットに変換するアダプターも販売されているので、トランスミッターと組み合わせればすぐに家庭内で使用できる。
これを応用すればDVDレコーダーの再生映像をポータブルテレビに飛ばして観ることが出来るはずだ。スカパー!の映像やBS放送も同様に見られる様になる。筆者の目的はキッチンカウンターでの使用だが、お風呂で視聴したり、他の部屋で観られる可能性もある。筆者宅はマンションなので難しいが、一軒家なら屋外アンテナで受信すれば家中のテレビで見ることも可能であろう。またプレイするときだけビデオ入力につなぐゲーム機なども、ケーブルをトランスミッターにつなぎっぱなしにして、テレビ側のチャンネル変更だけでケーブル接続なしでプレイすることもできる。
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