凸版印刷は9月7日、UHF帯無線ICタグ(RFID)製品系列「TOPPAN RFID U」シリーズの新製品として、金属対応タイプとプラスチック対応タイプを発表した。10月にサンプル出荷を開始する。
UHF帯ICタグは通信距離が長く、電波が回り込みやすいといった特徴があることから、物流分野を始めとするさまざまな分野での活用が期待されている。ただし、凸版印刷は「貼り付ける対象物の材質(金属、プラスチックなど)の影響で、通信距離が落ちたり、読取精度が悪化したりといった問題がある」と述べる。
凸版印刷は、金属とプラスチックへの貼り付けに適したRFIDアンテナ設計を採用し、それぞれ金属対応タイプおよびプラスチック対応タイプとした。いずれも、RFIDの標準仕様であるEPCglobal Class-1 Generation-2に準拠している。
金属対応タイプは、アンテナに特殊な素材を用い、通信距離を伸ばすと同時に小型化も実現した。金属物に貼り付けた場合の通信距離は約3mという。樹脂に封止した形状で提供する。
プラスチック対応タイプは、汎用品と同等の構造を用い、コスト上昇を最小限に抑えたという。プラスチック素材の表面に貼り付けた場合の通信距離は、約4〜5mとなる。
凸版印刷では、UHF帯ICタグの製品ラインアップを拡充するとともに、ユーザーごとのニーズに合わせたカスタムUHF帯RFID製品も提供していく。UHF帯RFID全体で、2007年度に5億円の売上高を目指す。
新製品の金属・プラスチック対応タイプRFIDは、9月13日から15日に東京ビッグサイトで開催される第8回自動認識総合展において展示する予定。
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