MicrosoftはすでにDRM技術の問題を修正するためのパッチを開発したが、そのパッチを導入するか否かは個々の音楽サービスの判断に委ねられている。
Napsterの関係者は、「われわれは早急にサービスのアップデートを行った」としている。RealNetworksの関係者も、「現在、パッチを導入する作業の最中」としているが、アップデートにどのくらいの期間を要するかは明らかにしなかった。YahooとMTV Networksの関係者にも電話でコメントを求めたが、返答はなかった。
AppleとMicrosoftの両社は、以前からコピー防止技術を解除されてしまう問題に追われてきた。2003年11月には、ノルウェー人プログラマーのJon Johansen氏がFairPlayのコピー防止技術の回避に役立つQTFairUseと呼ばれるプログラムをネット上で公開した。他にもローカルネットワーク上で音楽を配信するためのAppleの技術を拡張し、ファイル交換の手段にしようとする複数のプログラムが出現した。
Microsoftも、少なくとも1999年から、多くの同様の事件に対応してきた。
修正パッチの適用に関して、両社が取ってきた方法はやや異なっている。Appleは通常、iTunesソフトウェア自体をアップデートし、セキュリティ関連の修正に加え、他の機能を追加することが多かった。一方のMicrosoftは、大抵、DRM技術専用のパッチを提供するため、ユーザーはDRMソフトウェアやサービスにのみパッチを適用すればよく、プログラム全体をアップグレードする必要はない。今週、Microsoftが発表したパッチもそのようなものだった。
Matthias氏は、「Microsoftは長年、回避されないDRMシステムはないと主張してきた。コンテンツを開発しているわれわれの提携企業もその状況を認識している」としたうえで、「Windows Media DRMシステムが更新可能な設計になっているのは、まさにそのような理由からだ。更新可能であれば、そのような事態が発生しても、システムの更新によって対応が可能だ」と語った。
GartnerのアナリストのMcGuire氏は、どちらのアプローチも有効だと語る。重要なのは、アップデートが(どのように実施されるかに関わらず)あまりに面倒なものになり、ユーザーがデジタル音楽に不満や嫌悪感を抱く事態に陥らないようにすることだ。
「(あまり複雑になりすぎると)ユーザーがお手上げだとあきらめてしまう恐れがある」(McGuire氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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