Microsoftが準備を進めているZuneプレイヤーの姿が次第に明らかになりつつある。連邦通信委員会(FCC)に提出された文書によれば、ユーザーはZuneを利用してモバイルソーシャルネットワークを築いたり、近くにいる人に音楽をストリーミングしたりできるという。
FCCに提出された米国時間8月24日付けの文書によれば、Zuneの所有者はDJ機能を利用して最大4台までのデバイスに音楽をストリーミングすることができるという。さらにワイヤレスネットワーク機能をオンにして、他の端末との間で画像のほかに「楽曲、アルバム、プレイリストのプロモーション用のコピー」を送受信できると、この文書には書かれている。
FCCにこの文書を提出したのは、端末の製造を請け負う東芝だ。この文書にはハードディスクベースのメディアプレイヤー「Zune」に関する言及が複数あるほか、「Argo」「Pyxis」というコードネームの記述も見られる。
FCCに提出された東芝の文書が果たして本当にZuneデバイスに関するものなのかをMicrosoftの関係者に問い合わせたものの、本稿執筆時点ではコメントを得られていない。
Microsoftは7月、Apple ComputerのiTunesとiPodに対抗するデバイスと音楽サービスを開発中であることを認めている。この時点で、音楽プレイヤーにWi-Fi機能が搭載されることが明らかにされていたものの、ワイヤレス通信機能を用いてどういったサービスを実現するかについては、検討中だとしていた。
Microsoftは複数投入するZuneプレイヤーのうちの1つのモデルを、2006年の年末商戦に間に合うように投入すると述べている。また同社は、Zuneの取り組みに何年もの歳月や、膨大な金額を費やす計画であるとも述べている。
DJ機能に関していえば、ユーザーは自由にオン/オフを切り替えることができ、さらに周囲のすべてのZuneユーザーに対して音楽ストリーミングを許可するか、あるいは友達リストにのっている人だけを対象にするかを選択できる。DJ機能がオンになっている端末があれば、周囲のZuneユーザーはそこに保存された楽曲を聞くことができる。周囲のユーザーが耳にするのは、ストリーミング元の端末に流れているのと同じ音だ。ストリーミング元の端末で音楽再生が停止されれば、周囲の端末でも同じように音楽がストップする。
ドラフト版のユーザーマニュアルによると、このデバイスは802.11bと802.11gの無線通信規格をサポートする。30Gバイトのハードディスク、3インチのスクリーン、FMチューナーを搭載するほか、PCとの接続用にUSB 2.0インターフェースを備える。ドラフト版のユーザーマニュアルのあるページには「音楽、映画、写真コンテンツを同期しよう」という記述も見られる。
MicrosoftはZuneにEMI Groupのビデオをプリロードすると述べているが、音楽や映画に関してどのようなサービスを提供するのか、詳細を明らかにしていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」