デルとAMD--提携に至るまでの約10年間の歩み - (page 2)

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年08月21日 15時25分

揺れる思い

 「(AMDプロセッサに対する)顧客の需要は今も高くない。今後の戦略にも変化はない」(Dell AmericaのCorporate Business Group担当バイスプレジデントを務めていたSteve Felice氏。2004年10月)

 「われわれは世界で最も成功したPCベンダーだがAMDを採用していない。採用できないわけではないが、そうするだけの理由がない」(DellのCEOであるKevin Rollins氏。2004年10月)

 「(AMD製品を採用すれば、PCやサーバの)製品ラインアップが複雑になる。これらの製品を用意するためには、専用のR&Dグループが必要になり、これをIntelチームと切り離しておく必要もある。これが非効率性につながる」(Rollins氏。2004年11月)

 「AMDプロセッサが搭載されなければ製品を購入しない、という顧客は多くない。一部にそういう声もあるが、それは少数だ」(Rollins氏。2004年11月)

 「(AMDには)素晴らしい動きがあり、進展も見られる。だが、それだけで(DellがIntelと)決別する理由になるだろうか。そう思えるときもあったが、今はそういう状況ではない」(Rollins氏。2005年2月)

高まるプレッシャー

 「AMDは大きな進化を遂げたが、DellはIntelチップのみを採用する唯一の顧客となっている。Intelは、Dellに対する魅力を維持するだけの力をもっているのだ。Dellはトップに立つ技術と費用対効果の高いソリューションを採用する傾向にある。Dellに採用してもらうためには、AMDもそのようにならなければいけない」(Dellの元幹部でAMD取締役のMort Topfer氏。2005年3月)

 「AMDのチップに関心を寄せているのは『冷やかし客』であり、真剣なバイヤーではない」(Michael Dell氏。2005年4月)

 「われわれもDellを顧客に迎えたいと考えているし、これからもそのために出来るかぎりのことをしていくつもりだ。しかし、仮にDellがAMDにはもう興味はない、AMDの技術を採用するつもりはないと公言したらどうなるだろうか。DellはIntelに対する影響力も失うことになる。つまり、Dellがそのような発言をすることはないだろう」(AMD会長兼CEOのHector Ruiz氏。2005年4月

 「Intelは65ナノメートルの世界での性能と電源管理で、非常に確実な優位性をもっている。来年の春か秋にはAMDの方が競争力で勝るようになると考えられれば、今すぐにでもAMDの製品を導入するだろう」(Michael Dell氏。2005年10月)

 「Dellの経営判断は、われわれの現在の計画では考慮されていない。しかし、もしその機会があれば、Dellからの注文に対応できる」--(Ruiz氏。2005年11月)

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]