サマンサタバサ、3Dオンラインモール事業に参入--ヤッパと提携

永井美智子(編集部)2006年07月14日 00時10分

 服飾小物を展開するサマンサタバサジャパンリミテッドは7月13日、子会社のWW by Samantha Thavasaを通じてオンラインモール事業に参入すると発表した。3次元(3D)映像技術に強みを持つヤッパと提携し、ショップや商品を3Dで表現する点が特徴だ。

 オンラインモールの名称は「WW CITY & Communications」。伊勢丹などの百貨店のほか、イトキンやビームスなどのアパレル企業、日本航空インターナショナル、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、日興コーディアル証券などが参加する。

 ヤッパの技術を利用し、百貨店や店舗などを実際の街のように3Dで表示する(写真1)。モール内にはターゲット層に応じて複数の街が存在するといい、「OLなら銀座、大学生なら渋谷といったように、趣味嗜好に合わせた街づくりをしていく」(WW by Samantha Thavasa代表取締役社長の寺田和正氏)という。

 商品はヤッパが開発した「3D検索ビューアー」というシステムを使って表示する(写真2)。これは商品画像の一覧を奥行きのある形に並べたもので、大量のデータを見やすく表示できるという。また、個別の商品は3D画像で見ることが可能で、利用者がさまざまな角度から商品を見て購入を検討できる。

WW CITY & Communications 写真1:WW CITY & Communicationsのイメージ図
3D検索ビューアー 写真2:3D検索ビューアーで商品画像の一覧を表示した様子

 寺田氏によれば、これまでアパレル業界は自社や商品のブランド力が低下することを恐れてインターネット販売には消極的だったという。しかしサマンサタバサがモバイル専用ブランド「STNY(エスティニー) by Samantha Thavasa」を開始したところ、2005年度だけで5000万円ほどの売り上げがあったことから、同様の手法をインターネットでも展開するべきと訴えた。「ここでしか買えないという価値を売りに、エンターテインメントとしてのショッピングを提供していく」(寺田氏)

 WW CITY & Communicationsでは利用者同士でコミュニケーションが取れるよう、ブログやSNS機能、チャット機能なども提供する。また、雑誌や実店舗などとも連動して認知度を高める計画だ。さらに、将来的には映画や音楽、ゲームなどのコンテンツも提供していく考えだという。

 サイトは8月20日にテストオープンし、約40のブランドが店舗を開設する。正式オープンは12月の予定となっている。

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