オンライン写真サービスのShutterflyは米国時間6月29日、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)の申請書類を提出した。同社はNetscapeの創立者のJim Clark氏が、インターネットバブル崩壊前に設立した企業だ。
IPO出願料から判断すると、目標調達額は9200万ドルとみられる。現在、創立から6年目の同社は、オンライン写真サービス市場の競争激化に直面している。ライバルには、Hewlett-Packard(HP)が2005年に買収したSnapfishや、同年にYahooに買収されたFlickrなどがある。
Shutterflyは今後数週間ないしは数カ月のうちに売出株数および公募価格帯に関する情報をIPO申請書類に追加する。その時点で、同社に対する投資家の関心の度合いも、よりはっきりしてくるはずだ。
同社は2005年、売り上げを4700万ドルにまで伸ばし、これで少なくとも3年連続黒字を計上している。SECへの提出書類によれば、同社は昨年、税金および会計方式の変更を考慮する前の段階で、440万ドルの利益を計上していたという。しかし、税制上の優遇措置および会計方式の変更分を加えると、純利益は2890万ドルに跳ね上がる。
創業当時は大いに話題を呼んだShutterflyだが、創業者のClark氏にとって、今回のIPOは資産を大きく増やす機会となる。SECへの申請書類によると、Clark氏は自身のさまざまな投資ファンドを通じてShutterfly株の40%を所有しているという。
しかしShutterflyが大きな課題に直面しているのも事実だ。多くのライバル企業は、過去5年の間にFortune 500企業に買収されている。HPが買収したSnapfishやYahooの傘下に入ったFlickr以外にも、写真大手のKodakが、オンライン写真サービスOfoto(当時のサービス名)を2001年に買収している。Ofotoには、以前Netscapeの社長を務めていたJim Barksdale氏が出資者として名を連ねていた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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