Bill & Melinda Gates Foundationは、米国最大の慈善団体としてたびたびニュースの見出しに登場する。
米国時間6月15日、Bill & Melinda Gates Foundationはふたたび見出しを飾ったが、いつもとは違う重大な理由からだった。Microsoft会長のBill Gates氏がこの日、2008年に実業界での日々の職務から離れ、財団の慈善事業に注力する意向を発表したのだ。
とはいえ、この転身がGates氏の人生における一大転機には当たらない、という見方もできるだろう。
シアトルに拠点を置く財団の2人の理事、Gates氏と妻のMelinda氏は、1994年の設立当初から財団の活動に深く関わっている。Gates氏は財団の仕事のために、Microsoftの重役用会議室からアフリカのへき地の村々へと移動するかたわら、世界保健機関(WHO)や国連児童基金(UNICEF)といった国際的な福祉関連団体のリーダーたちとの会合も重ねてきた。
Bill & Melinda Gates Foundationは、設立以来12年間で105億ドルを寄付している。この中には、発展途上国の子供のワクチン接種を支援する「世界予防接種イニシアチブ(Global Alliance for Vaccines and Immunisation:GAVI)」に、1999年と2005 年にそれぞれ行った7億5000万ドルの寄付も含まれる(2005年には、同財団からの寄付の約70%が国際的な取り組みに充てられた)。なお、Forbesが2005年にまとめた米国長者番付では、Gates氏は資産総額が推定約510億ドルで、米国一の資産家となっている。
Bill & Melinda Gates Foundationは、世界の健康、教育、世界の図書館、北米太平洋岸北西地区という4つの主要分野に毎年およそ15億ドルを寄付している。そのほか、マイクロファイナンス(低所得者向け小規模金融)、農業振興、水資源、公衆衛生などの分野にも寄付を行っている。
同財団は現在、HIV/AIDSの治療法発見および蔓延防止など世界的な運動に特に注力し、総額291億ドルを寄付している。2005年2月には、AIDSワクチンの開発を支援するため5年間で3億6000万ドルを寄付すると約束した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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